牢人衆たちの叱咤激励もあって再び戦う意欲を取り戻した幸村は、手始めに又兵衛たちに徳川の陣を夜討ちするよう命じたようです。
戦いたくてウズウズしてた又兵衛さんはまさに水を経た魚。鉄砲ぶっ放してる勝永さんも目がギラギラ。盛親さんも芝居からの鬼攻撃が素敵!やっとヘタレっぽくないモリチーさん見られたw。最初の頃は戦場でオドオドしてしまった重成もすっかり攻撃型戦士になり、敵のトドメを盛親さんに横取りされた時はちょっと憮然としてしまうくらい逞しくなりました。でもこのメンバーの中に、バテレンさんこと全登はいないのねいつになったら彼の戦う姿を見ることができるのでしょうか(もうすぐ真田丸終わっちゃうよw)

その次に幸村が目をつけたのが有楽斎です。彼は徳川と通じてますからね。そこでわざと翌日の夜間に家康の首を獲りに行くという情報を植え付けます。その知らせはすぐに家康の元に届き翌日ではなくその日のうちに陣を離れることにします。幸村はそんな家康の行動を読んでいました
必ずその日のうちに家康が動くと確信している幸村は佐助に家康暗殺を命じます。幸村ってこういうところ本当に冷徹でゾクッとするほどの怖さを感じるんだよね。家康の暗殺という大役を担った佐助は死をも覚悟したのか、旅立つ前に想い人のきりの元へ向かう。

「一つだけお願いがあります。もし、無事に帰ってきたら、夫婦になってもらえませんか」

考える間もなく、きり・・・

「ごめんなさい」←超即答wwww

佐助、間髪入れずに「はっ」と言いながらフェードアウト

えぇ、このシーン、放送直後から佐助が超高速で振られたとネットでも大変話題になりました。普通なら、あの雰囲気はシリアスモードになってしかるべきなのですが、そうしないのが三谷さんなんだよねぇ。面白かったけど、個人的にはやっぱりあまり好きなシーンではないです。ひねくれてますが。まぁ、きりと佐助の関係も九度山の時にちょこちょこ出てきたくらいであまり重要視された雰囲気ではなかったので、下手にシリアスになるよりかは良かったのかもとも思います。

駿府へ帰るという家康に息子の秀忠は「陣所が攻められたのは和睦が破られたのも同じ!」と言って鼻息が荒い。そんな息子を厳しく制する内野@家康。目先のことしか見えていない秀忠に対し、その先の展開を読んだうえでじっくり確実に豊臣を滅ぼすことを考える家康。まさに、「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」の人だなぁと思います。こんな父親を持った秀忠は気持ち的には窮屈でもどかしくて辛いだろうねぇ。父ちゃん年取っても現役で偉大だし、奥さん気が強いし、なんか秀忠の気持ち考えたら切なくなっちゃったよ
そう思わせるほど、内野さんの家康の迫力はすごいものがあります!老人になっても衰えない知略といい、威厳といい、他を圧倒しますよね。この人が壁になってるんだから豊臣は大変だって思える。改めて内野さんの演技力に感服してしまいました

大坂城では牢人が大っ嫌いな大蔵卿が「一日も早く出て行ってもらう!」と鼻息荒く主張w。家康の読み通りのこと言ってるよ、このオバハンは。有楽斎も「牢人抱えてるとまた戦の火種になるかもよ」と幸村をけん制。この人の場合は徳川と通じてるからこう主張するのは当然っちゃ当然。
でも、秀頼は「牢人には感謝してるし一人でも多くを家臣にしてやりたい」と殊勝なことをおっしゃって下さる。まだ若いのに既に理想の上司だよ、君は!この秀頼の考えが幸村を支えていることになります。側近がいくらうるさくてもトップの言葉の影響力は絶大ですから、そのトップが幸村に寄り添っているのはとても心強いものがありますね。

そんな事態を逐一家康に文で報告してたっぽい律儀な有楽斎。この日も「幸村が秀頼たぶらかして牢人手放さないって言ってるんだけどどうするよ?」的な手紙を多分したためていたような気がする、たぶんwww。で、いつものように障子の外に控える人物に届けるよう申し付けるわけですが・・・この日それを受け取ったのは・・・真田幸村本人でした!!もうとっくに有楽斎が徳川と通じてることをキャッチしてた幸村は、これ以上有楽斎を泳がせておくわけにはいかないとついに行動したわけですね。
たらたら御託並べて自己弁護する有楽斎でしたが、「言いたいことはそれだけですか?」と問答無用で短刀を取り出す幸村・・・この時の彼の顔はまさに暗殺者!!こういう表情の変化が堺さん上手いなぁってすごく思います。柔和な笑顔からは想像できないような背筋がゾクッとする表情をしてくる。あの目で威嚇されて短刀突きつけられたら、降参しても致し方なし。そういう説得力がものすごくありました。
それにしても有楽斎さん、最後は情けなかったですなぁ。「死ぬ覚悟はできてる!!」ってめっちゃ凄むけど、無表情で本気で斬りに来ようとしてる幸村にビビリまくって「ちと待て…!!」と結局命乞いしちゃう(しかも2回)。結局は信長の弟ってことで虚勢張ってたけど肝の小さい男だったということですかね
有働さんのナレによれば、このあと有楽斎は茶人として平穏な余生を送ったらしい。豊臣家を混乱させた人だけど最後は幸せに暮らしたっていうのがちょっと癪な気もしますがw、まぁよかったです。これも一種の「ナレ死」に当たるんですかね??ともあれ、井上順さん、味のある怪演でした



その頃、駿府へ帰る途上の家康はとある宿舎で一泊予定。正純も去り、少ない護衛だけになったところに家康暗殺の大役を担った佐助が颯爽と現れる。音もなく現れ護衛をあっさり葬るところはさすが忍ですね。そしてついに家康を追い詰め…

やっちまった!!!

これ予告で見たときは空想のなかでの展開かと思ってたんですが、佐助、本当に暗殺してたんでビックリしました。ここで家康死んだら先の展開全く違うものになっちゃうんで。ちなみにこの時に流れていた緊迫する音楽に聞き覚えある音が出てきて思わずそちらに気を取られてしまった。あの甲高い音、どっかで聞いたことあるよ!?そう、『龍馬伝』で香川照之さん演じる弥太郎のシーンによく流れてたあの曲で使われてた音ですよあれ!!なんかそう思ったら、佐助の顔が弥太郎に見えて仕方なかったw
それにしても、家康やけにあっさり殺られてしまってなかったか??護衛も少なかったし。と思ったら、暗殺シーン直後に家康が影武者で佐助は結局目的達成できていなかったことが判明。あの緊迫シーンから即種明かしだったので何とも…(苦笑)。悔しがる佐助はお気の毒なんだけどどこかコメディチックに見えてしまった。放送前は死んでしまうフラグでは?なんて懸念の声もありましたが、全くの肩透かしで終わったよ。家康影武者説は今もけっこう聞く話なので、こういうシーンで持ってきたのかと・・・そこはちょっと唸るものがありました。

だけど、このシーンもう一度見返してみるとやられた家康と本物の家康、雰囲気が違うことが分かるんですよね。影武者には本来の家康のどっしりとした貫禄がないんです。どこかちょっとビクビクしたような。無事だった家康がのんびりお茶飲んでるシーンと比べると別人に見えるわけですよ。
改めて、内野聖陽、恐ろしい役者!!って思いました

家康が駿府に帰ったことで、集められた諸将たちも解散。上杉主従はどんな想いで陣を離れたんだろうなって思うとなんだか切なくもありますね(映らなかったけど)。心の中では源次郎の無事を願っていたんじゃないかなぁとか、色々考えちゃいます
しかし大坂城では牢人たちは帰る場所がない人が多いということもあって居座り続けて大変な騒ぎになってますw。冬の陣以前よりも2万も増えて10万人になっちゃってるとか!こんな大勢を抱えられる大坂城ってすごい城だったんだなと思ってしまうよ。それでも牢人を手放すわけにはいかない。必ず次の戦が起こると確信している幸村は茶臼山(家康の陣だったところ)から岡山(秀忠の陣だったところ)にかけて堀を作り巨大な要害にしてしまおうという策を提案。
「私は勝つためにここに参ったのです!」
という幸村の言葉に心打たれた治長は、今度こそ周囲のうるさい声をシャットダウンすると約束。「あいすまぬ」が口癖みたいになってた治長さんだったので大丈夫かという懸念はあったのですがww、今度はその言葉通り母親の大蔵卿にもピシャリ!!茶々も味方に取り入れ牢人受け入れ容認の流れとなり幸村たちの有利な展開となりました。やればできるじゃないか、治長!!いまだかつて、こんな頼もしい治長は見たことないかも。これまでの時代劇に出てくる治長はねちっこくて話が分からない人物像多かったのでね。今井さんが演じる治長はとても新鮮です

秀頼にも徳川打倒案を報告した幸村はその時にある頼みごとをします。手柄を立てたいとウズウズしまくってる牢人たちを鎮めるために彼らの家族を大坂城に呼び入れてほしいというものでした。快く応じた秀頼により、大勢の牢人たちの親戚縁者が大坂城にやって来る。幸村の読み通り、一時心の平穏を取り戻した牢人たち。
勝永さんは家族を大切にする男だってことが分かって和んだなぁ。盛親さんは長宗我部の家臣を呼び寄せて「お家再興間違いないから!」と一緒に酒を飲んでいる。全登さんはキリシタンを集めてほのぼの・・・ってか、この方いつになったら戦場で活躍する姿見れるんでしょうか。意外だったのは團右衛門さんの奥さん(になる予定?)がめっちゃ美人だったことw。たぶんあの男気に惚れたんでしょう。めっちゃいちゃついてましたねww。
一番和んだのは大野家の食卓でしょうか。息子・治長の反旗によってすっかりひねくれてしまった大蔵卿ですが、この日ばかりは親子水入らず。ご機嫌斜めなお母さんにお酒を注いで何とか関係修復させたい息子・治長はなんだか可愛い。そんな息子に母は

「蛸」
と一言だけリクエストwwww。

甲斐甲斐しく蛸をとって母の口にアーンしてやる息子・治長。ただそれを見つめる弟の背中。
ここはとても和む良いシーンだったと思います(又兵衛からは「薄気味の悪い親子」と一刀両断されてましたがw)

気になるのは与左衛門さんです。この方最近ちょこちょこ登場されますが、ここにきて妻子が昔死んだことを告白。その目は暗く、どこか攻撃的です。ただの給仕のおじさんで終わるとはとても思えない…。大事な話もこの人はかなり聞いてきているわけで…もしかしたら近々大きな仕事をすることになるのかも??とかいろいろ勘ぐってしまいます。

秀頼は茶々と千にいずれ大坂城を出て四国へ移ろうと思っていると告白。おっと!?秀頼さん、こちらに来てくれるの~?とちょっとテンションが上がった私は讃岐の人(笑)。茶々は源次郎が一緒についていくと言ってくれないことに不安を覚えているようですが、四国全部手に入れられるなら移ってもいいと快諾。本当にそんな未来が現実になったならどんなに良かっただろう…ってこの話聞いてたら切なくなってしまった
ところが、別の意味で不安を抱えていたのが秀頼の正室のです。前に登場した時からあまり秀頼LOVE な雰囲気がなかったので気になっていたのですが…ついにここにきて幸村にだけ「徳川に帰りたい」と本音を吐露してしまった。これまで見てきた千姫は秀頼が大好きで豊臣と一緒に運命を共にしたいという意思が強かったように思います。しかし、真田丸の千姫は秀頼への好意があまり描かれず…早く徳川に戻って安心したいという意志が強い。こういう描き方も新鮮です。もしかしたら今回が当時の千姫に一番近い姿なのかもしれません。

四国へ移住する意欲を秀頼が見せたことで、幸村は盛親さんの元へ直談判。この人は土佐を取り戻すために大坂城にきてますから、さぞかし難色を示すのではないかと思いきや…「本気で土佐を取り戻そうとは思っていない」とヘタレた発言してきてビックリw。そういえば、この人最初も「皆に押される形で来ちゃった」みたいなこと言ってたからな。でも、今回そう盛親が思うのは、次に戦が始まったら勝ち目がないから領地を取り戻すのはもう諦めたっていう理由で…それもなんか切ない。しかし幸村は
「私はまだ、諦めてはおりません。それ故、長宗我部殿からは確かな望みを聞かせていただきたい」
とハッキリ語ってくる。そう、幸村はどんなことがあっても諦めない男になったのです。そんな彼の熱く固い揺るがぬ気持ちを悟った盛親は「四国を欲しがっているのは誰だ!?」と本音を漏らす。でもね~、そこ欲しがってるのって、右大臣秀頼公・・・お殿様なんだよねぇ
思わず「アイターーーー」的になっちゃう気持ち、分かるよ、モリチー。こればかりはどうにもならないよね~。ということで、新たに盛親さんがじゃあ…と提案したのが

「淡路島」

え!?ってことで幸村と顔を合わせてニマニマwww。まぁ、そう答えてしまうところが盛親さんらしいっちゃらしいのかもね

徳川が撤退したことで三十郎たち真田の陣も引き上げることになりました。その前に会いたいということで、幸村は彼らの元に訪れ久しぶりの対面を果たします。幸村が来る前に緊張してドキドキしてる三十郎は恋人を待つ乙女みたいで可愛かったぞwww。
久しぶりに身内と再会した幸村は源次郎の顔に戻る。真田が一致団結していたあの時代がなんだか今はとても懐かしくて愛しい。信之の二人の息子はすっかり成長して立派になっている。しかし、信吉は幸村を尊敬のまなざしで見ていたけど、信政はどこか憮然とした表情です。信政は幸村のことをと捉えていますから、そういう目で見てしまうんでしょう。幸村が豊臣にいることで満足に戦に出ることができないことを一本気な信政はもどかしく思っている様子。故に、幸村の息子の大助にもキツイ言葉を浴びせ掴みかかってしまう。こういう激しい気性はホントあの稲さんの血を継いでると思っちゃうわ
その頃、三十郎は幸村に「豊臣方はまだ戦うおつもりですか!?」と詰め寄りますが「さように大事なことを敵方のおぬしに明かせるわけがあるまい」と一蹴www。この言葉に大ショックの三十郎は

「はぁ!??かなしーーーなぁーーーー!!三十郎はぁ!!!」

と思いっきりスネモードに(笑)。源次郎の前ではなんだか可愛い子になっちゃう三ちゃんww。っていうか、ここは迫田さんだったよなww。その後に「誰が策を立てているとお思いか?」と豊臣に戦う意思があることを暗にほのめかす幸村を見て
「ほらぁ!!儂が言うた通りだろう!??源次郎さまはきっと徳川をあっと言わせる奇策を考えておられるんだ!!」
とめっちゃ嬉しそうに興奮して話しだす迫田…じゃなかった三十郎(笑)。相変わらずの源次郎さま大好きっぷりが見られて私も嬉しかったよw。まぁ、この発言を徳川方の誰にも聞かれてなくてよかったけどね
幸村は秀頼たちが四国への国替えを望んでいて自分も誘われているけれども決めかねていることを話します。なぜ決めかねていたのか…それは、上田に帰りたいから…だったんだね。彼が一番自分らしくいられる故郷はやっぱり真田の郷の上田なんだと思うとなんだか胸熱です。

話のあと息子たちの所に戻ってみると信政が大助に掴みかかって大変なことに。幸村たちの姿を見て慌てて「相撲を取っていた」と嘘をつく信吉でしたが、そうでないことは信政の表情から明らか。三十郎はさっきまでのワンコっぷりが嘘のような厳しい表情で信政を相撲と称して投げ飛ばす。彼の心中は「源次郎さまの息子にお前なんていうことしやがった!?」的な感じですかね。なにか信政に対する教訓みたいなものがあってほしいとも思うんですけど、本音はそこかなとw。

ひとまず落ち着いたところで幸村は茂誠に野戦の戦い方を相談。ああ見えてけっこう戦場での経験が豊富なんですよね。「いやいや儂なんか」って謙遜してる笑顔からは想像できないんだけど(笑)。
この時、幸村の頭の中には野戦でのある戦略が浮かんでいた様子。それは敵陣を突っ切り大将・家康を確実にしとめること。そのためには何が必要かと真っ直ぐなまなざしで尋ねてくる幸村に丁寧に解説しながら経験談を語る茂誠。かなりえぐい体験してきた様子ですが、さばさばと話してるのが逆に凄味を感じさせますね。会話の中で茂誠が提案したのが「鉄砲」でした。でも現在のものだとなかなか成果を上げるのは難しいかもってことになってそこで話は終わったようですが、幸村の頭の中には「鉄砲」という考えがここで植え付けられたように思います。
それにしても、茂誠様もいとも簡単に徳川打倒法を話しちゃうw。これも徳川方の忍とか聞かれてたら大変だよ~ってヒヤヒヤしてしまった。でも、彼も三十郎も、真田の人間なんだよね。源次郎は大切なその一員なのです。

帰宅した幸村と大助は、作兵衛が作った畑仕事を一緒に手伝うことに。相変わらずきりに対抗意識燃やしてる春さんは可愛いんだけどやっぱりコワイ。ってか、彼女、年取らないねぇ。まぁ、きりもだけど。
その畑仕事をしている最中、幸村は固いものに突き当たる。畑の土の下から出てきたのは千利休の刻印が付いた大きな木箱。畑のある場所はかつて茶室があった場所ということで…利休はそこに何かを隠していたことになります。開けてみて中から出てきたものを見て驚愕する一同…。
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この時代にしては珍しい、小型の銃が入っていた!!!
銃に詳しい勝永に聞いてみると、馬上筒だということが判明。新しい武具だったために利休は商いのめどがつくまで茶室に隠していたのだろうと推察。どこまでも商魂たくましい利休だったのだなと改めて驚愕。しかも秀吉が通う茶室の下に隠してたっていうのがなんか怖い気がしますよ
手入れをすれば使えるかもしれないという勝永の言葉に、銃を手に取り興味を示す幸村。これさえ使えれば…とあの策が過ったのかもしれません。

その頃、頭を抱える事態が発生。家康は早く牢人たちを手放すようにとせっつく手紙をよこしてきますが、その魂胆が分かるだけに今手放すわけにはいかない。一刻も早く出て行ってほしいと願う大蔵卿の意見は端から却下されるわけですがw、困ったのは金銭問題です。牢人たちに渡した支度金が尽きかけていることが判明…。そうなれば彼らの不満は募るのが必定。
と思ったら…その不満はすでに渦巻いてるようで、先頭に立っていきり立っていたのが治長の弟の治房でした。徳川を迎え撃つための要害ができるまでは何としても彼らの暴発を抑えなければならない。五人衆は自分たちの望みが約束されることを再確認して滾る牢人を抑える役目を引き受けることを了承しました。

が!!

その夜、治房は勝手に大坂城の蔵に入って金銀米を強奪する事件が発生。治房さん、顔だけが怖いんじゃなくて、行動そのものも怖いっす。お兄さんの治長は大激怒するわけですが「出来の悪い弟を持った」という地雷を踏んでしまうところが何とも…ねぇ。この言葉に傷ついたであろう治房の気持ちを弟の立場の幸村はなんとかなだめようと動きますが、「堀を掘り返したい!!」ともどかしい気持ちをぶつけるだけでそれを抑えることはできませんでした。
そして…治房の行動で一部の牢人が美味しい想いをしていると暴れ出す懸念があるため、仕方なくすべての牢人に大阪城の金を与えることになってしまいました。このことが幸村たちが予想できなかった事態を引き起こしてしまう。お金が手に入ったことで自由に買い物できてしまった彼らは…来たるべき戦いに備えて新しい武器を買いまくってしまう。
團右衛門さんなんか、新しい銃が手に入ったからかすっかりテンション上げ上げ状態となってますww。牢人たちのテンションMAX状態でいつでも戦えるぜぇ!!的なことに。士気が上がってるのはいいのですが…幸村たちとしてはこの状況は好ましくない。茶臼山から岡山までの要害がまだ完成していないからです。それまで時を稼ごうとしていたのに、牢人たちが武器を買い集めてることが徳川に知れたら、約定違反としてすぐさま戦が始まってしまう可能性がある。でも、この時はまだ家康は動かなかったので一安心…

かと思いきや、大坂城では治房が兄の治長をフルボッコにする事件が発生。治房演じてる武田さんは元キックボクサーということで、そりゃすごい迫力で…。治長さん、あれ、死んでもおかしくなかったぜ的な勢いでハラハラしちゃったよ。とりあえず命に別状なさそうだったのでよかったのですが、かなりの痛々しい姿となり政務が困難に…。
そこを狙って次なる行動に出る治房。
先頭切ってもろ肌脱いで気合の格好ww。格闘家の肉体も見せなきゃねってことで脱がされちゃったんですかね(笑)。とにかくすごい筋肉でしたよ!!こんな人に殴られて無事だった治長は奇跡とすら思ってしまう
彼らがやろうとしているのが、堀を掘り返すこと。「堀が無ければ勝てない」という考えが強かっただけに並々ならぬ決意で止めようとする又兵衛や勝永の前に立つ。今堀を掘り返す作業をすれば今度こそ戦う意思ありとみなされて徳川は攻めてくることは予想がつく。勝永は必死に彼らを抑えようとしますが、又兵衛は本気で彼らを止めることができずに行かせてしまう…。

堀の掘り返しが始まったという知らせを受けて衝撃を受ける幸村。本気で止めることができなかった又兵衛の本音は「戦がしたい!」という武士ならではの昂揚感からだった。もはやその流れは幸村には止めることができない。要害の完成まであともう少しというところだったのに・・・・

「戦が起きる時は、だれも止めることは出来ぬ」

という幸村のつぶやきがなんだかとても重くて切なく響きました。今も昔もこのことは変わらない…悲しいけれど。人の心をコントロールするのは難しいものだということを痛感します。
そしてついに家康は動きます。今度こそ完全に豊臣の息の根を止める決意が全身からみなぎっていて怖いくらいの迫力がありました。

その頃、兄の信之に幸村からの一通の手紙が三十郎から手渡されていました。信吉たちにあった日に書かれたもののようです。そこには、自分は無事であること、真田が別れる事態になったことへの詫び、娘のすゑを頼むといった他愛もない文面が綴られていました。しかし、信之はそこに弟の悲壮な覚悟を感じ取っていました。「弟は死ぬ気だ」と…。それを止められるのは自分しかいない!と大坂へ立つ決意を固めます。

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兄が弟に会いに行く決意を固めた時、弟は打倒家康のために馬上筒で射撃の訓練を一人黙々とこなす。昂揚感のあるシーンにも一見見えるのですが、幸村の静かな表情からは「勝つ」という意思だけではない壮絶な決意も伺えるような気がして…見ていて心がざわつきました。その心情を、音楽が語っていたように思います。

最終回前、果たして兄弟は何を語るのでしょうか…

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