いよいよ大坂冬の陣も大詰めを迎えてきました。その大きな転換点となったのが今回のストーリーだったと思います。

大軍を擁したにもかかわらず大敗してしまった家康さんはそれはもうご立腹。たぶん、自分が現場にいて指揮してたらあの誘いには乗らなかったかもしれないしね。なおさら腹立たしいんだろうなと思います。内野さんは老け役でも本当にリアル感醸し出していて上手いなぁと感心してしまう。違和感ないですから。
しかし、転んでもただでは起きないのが家康さんの怖いところ。奥の手が届くまでの間は毎晩ひっきりなしに鬨の声を上げさせることを提案。たとえそれがハッタリだと気付かれても絶え間なくやられたらだんだん精神おかしくなるだろうって読みだね。年は取っても頭は冴えてる家康さん、おそるべし

大坂城では幸村も秀頼に勝利の報告に訪れていて、すっかりテンション上がった秀頼は「このまま総攻めで家康の本陣行っちゃおう!」とノリノリw。そんな若い秀頼を静かに諭し、戦はどうあるべきかを説く幸村はカッコいい。幾多の戦を経験してきた幸村の言葉は一つ一つ説得力があり、そして重い。ここは守りに徹し徳川から裏切り者が出るのを待つのが得策という案に秀頼も納得したようです。秀頼はまだ経験の浅い若者だけど、城主としての志は非常に高い。彼が生き残っていたらとますます思ってしまいますね…。
幸村に対しては兄かはたまた父か…どちらにしても肉親に対する想いと似た感情を抱いていると思われる秀頼。すっかり信用しきっています。幸村も秀頼をとても大切な存在だと思っている…だからこその、あの忠告が言えたんでしょう。

「殿さまには、もっとご自身の言葉の重みを知ってもらいたいと思います。最後に断を下すのはあくまでも大坂城の主である殿さまでございます。お上様ではございません」

秀頼はこの言葉を肝に銘じました。まさかこの親身になって伝えた幸村の言葉が後に歪んだ形で返ってくることになろうとは…二人とも想像していなかっただろうな…

その夜からさっそく徳川軍による鬨の声攻撃が始まります。攻めてくる様子はなくすぐにハッタリだと分かりはするものの、やっぱり声だけとはいえやたら大勢のものですから気分のいいものじゃありません。城中も動揺を隠せない人が多い。茶々の侍女たちも例外ではありませんでしたが、そんな時、きりの明るさは救いになりますね。初めてきりグッジョブ!って思えたかもww。
真田丸の兵士たちは幸村の言葉で気力を取り戻したようですが、さらに元気づけたのが塙團右衛門さん。幸村の頼みで何をしようか考えた結果、彼がやったことは鬨の声を上げ続ける徳川軍に向かって犬の遠吠えをすることでしたw。
團右衛門さん、犬の鳴き真似が…無駄にめっちゃ上手いんですがwwww。この人のキャラもほんと救いになりますよね、こんな時

ひとまずは動揺を抑えることに成功した幸村でしたが、茶々の妹の初から言われた「姉は城が焼け落ちるのを待っているように思える」という言葉が引っかかります。戦には無関心のように見える茶々ですが、心の奥には幸村が思うよりももっと深い闇が潜んでいるのかもしれません…。今の彼女が保っていられる最後の生命線はきっと秀頼だけなのではないかなと…そう思うとなんだかとても切ない
「本心を語る人ですか?」
という初の一言は非常に重いですね

その頃、信之は平野に請われて大坂城に物資を運ぶ手伝いをする決意を固めた様子。あれ?福島さんはこれには参加してないの?前回あんなに熱く語ってたのに。結局一人残ってしまった平野さん、七本槍の一番目立たない人ではありましたがw豊臣への想いはかなり熱いようです。
手はずを整えていたのはすっかり信之のデキる妻のようになっているおこうさん。しかし、その行く手を阻んだのは本妻の稲さんでした。この人に隠れて事を成すのは相当難しいか。それでも信之の弟のためになることをしたいという気持ちは変えられない。その固い決意を崩すために稲が呼んでいた助っ人は…傷が癒えてきたばかりの素破・出浦でした。あれだけの痛手を負いながらも眼光鋭く驚異の回復力をみせている出浦はやはり只者ではないな
真田の家を守るためにも大坂へ行ってはいけないと信之をキツく諌める出浦。そんなことは信之は百も承知なんですが、それでも何もできないままくすぶっている自分への焦りの気持ちが抑えられない。

「父上も源次郎も、散々無茶をしてきたではないか!儂だって一度くらいは…!!」

この時の源三郎の気持ち、痛いほど分かって見ていて辛かった…。長男で跡取りの源三郎は真田を守るために無茶をしない道をいつも選んできた。そんな彼は、心の中ではいつも自由な発想で動いてきた父や弟の生き方を羨ましく思っていたんじゃないでしょうか。きっといつも二人の生き方に憧れすら持っていたんだと思う。それは自分には許されないんだと言い聞かせながら…。
それだけに、今こそ自分が冒険をしてでも大きなことを成し遂げたいという想いが弾けてしまった源三郎。私はそんな彼に「無茶」な行動をしてほしかったとすら思ってしまいました。
出浦の説得にも耳を貸さず大坂へ向かおうとしたとき、ネバネバ玉をぶつけられて結局その想いは遂げられることなく終わってしまいました。なんで源三郎はいつも最後の最後にああいう落とされ方されちゃうんだろうねぇ。洋ちゃんが演じてるから三谷さんはイジりたくなってしまうんだろうか。私は洋ちゃんの熱い芝居大好きだしいい役者だと思ってるから「犬伏」の時のような締まった演出をもっと見せてほしいんですけど…。

家康による毎晩の鬨の声作戦は功を奏してきているようで、一向に戦える雰囲気にならないことも相まって五人衆のストレスもかなり溜まってきた様子。特に武闘派・又兵衛さんや皮肉屋・勝永さんは相当我慢の限界が近い。あの盛親さんでさえ「討って出るべき」と言い出し…さすがの幸村も困惑の色が出てきてしまいました。彼らをまとめるの、ホント大変だと思うよ
その頃、家康はさらなる一手を思いついていました。その一手として呼び出したのが…
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真田信尹・・・叔父上!!!栗原英雄さんっ!!!やっと画面で再会できた
もう、いつ再登場するのかずっと待ってましたよ~栗さん。でも、これだけ長い間出番がなかったにも関わらず存在感を保ち続けてきたことは本当に驚異です。SNSとイベントでの調略が見事にハマり、なぜかいつも叔父上がそこに居るような気がし続けてて…。いや~、もう、本当にこんな才能もある方とは思わなかったw。

家康から「豊臣裏切ったら幸村に100万石与える」という条件提示を出され渋々調略に行くことを了承した信尹叔父上。本当に家康の手先になっちゃったの?と心配しましたが、その後すぐに信吉の陣に立ち寄って真田の人たちに会いに行ったのでちょっと安堵しました。真田同士が戦っていないことに胸をなでおろす信尹がなんだかとても嬉しかった。あぁ、真田のことちゃんと想ってるんだなって。
ちなみにこの陣には三十郎と茂誠がいるわけで…あ、栗さんの飲み仲間勢ぞろいって目で見てニヤニヤしてしまった(笑)。三人のシーンも息ピッタリでしたね。

幸村の元を訪れた信尹は作兵衛も交えて他愛もない会話を交わします。久しぶりに再会した憧れの叔父は今は徳川方にいて…幸村としては複雑な心境もあったと思いますがそれ以上にやはり嬉しかったんだろうなっていうのが伝わってきて良かったです。
家族の話などで穏やかな一時を過ごした後、信尹は一通の小さな書状を幸村に手渡します。それは家康からの裏切りと恩賞の誘いの内容が書かれたもの…。やはり叔父上は源次郎を調略するつもりで来たのか…と思ったその時発した言葉が…

「読まんでいい」

別に大したこと書いてないから、みたいな感じの言い方が絶妙!!それを聞いた幸村は中身も確認せずあっさりと破り捨てる。
そんな甥っ子を目にしたときの信尹叔父上の目力の強さがハンパなかった!!あれはゾクっときたよ!!長いこと舞台だ活躍されてきたからこそ出せる目力だよ、あれはっ!!まるで射るような目で甥っ子を見たわけですが、それは脅しではなく、「その覚悟、見届けたぞ!」っていうものでした。存分に戦え、源次郎!ってあの目が語ってた。ホント素晴らしいワンシーンでございました。
家康の陣に戻った信尹はシレっと「調略、不首尾でございました」とだけ告げてその場を立ち去ってしまいます。このあたりが信尹が真田の人間である証だなって思えるんですよね。そんな叔父上でいてくれて嬉しかった。だけど、家康さんもあんな態度取られたのに「ちっ」くらいの反応でそれ以上罰を加えようって感じでもないところがすごいなとも思ってしまった。なんだかんだで器は大きい人なんだよね。

それでも家康は豊臣を揺さぶる手を止めようとしない。今度は徳川との内通者・有楽斎を呼び出して和睦を進めるよう圧力をかける作戦に出てきました。というわけで、幸村が睨んだ通りやっぱり豊臣の情報を徳川に漏らしまくっていたのは有楽斎でしたね。この人はこの人なりに平和な世の中を望んでいたらしいってことですが、真田側から見ると、やっぱり裏切り者の爺さんって目で見てしまいますねw。
さっそく幸村を呼び出し、秀頼の前で和睦するべきと力説。大蔵卿もその意見に賛同し猛然と和睦をプッシュしてくる。しっかり自分の意見を言わなければと頑張る秀頼は「もう少し様子を見たい」とこの場は踏ん張りますが…幸村たちがいなくなり有楽斎・大蔵卿だけになると(治長は後ろに控えるのみ、とても秀頼だけでは跳ね返す力もなく。結局は「和睦」案で押し切られてしまいました。まぁ、秀頼にとっては酷な状況だったから致し方ないけど、なんだかもどかしいねぇ

治長から「和睦に決まった」という知らせを聞いた幸村は仕方なく茶々に直接掛け合いに行くことに。戦のことに関しては相変わらずまるで興味がない茶々。秀頼と平和に暮らせれば別にどちらでもいいとまで言われ、戦う立場の幸村としては複雑な心境を隠し切れない。
とりあえず、茶々から秀頼に「和睦は無しにするよう」言ってもらえる約束は取りつけることができたわけですが…幸村としては心が痛い。茶々の戦に対する無自覚さと、秀頼に対する後ろめたさと…。なんだかんだでどうも苦労が多い豊臣。前回あんな痛快な勝利を手にしたとは思えない重苦しさがありました
そして茶々は秀頼の前で「和睦はなりません!!」と一喝。幸村から「断を下すのは秀頼自身」と言われそのことを忠実に守ろうとしていた秀頼は「大坂城の主はこの私です!」と毅然と言い放つ。これでいいんだよねって視線を送る秀頼ですが目を合わそうとせず気まずそうな表情をしている幸村の場面がとても印象的でした。ここで秀頼はとてつもない不安を覚えたんじゃないかと思うんですよね。心から信頼してた幸村から言われた通り自分の意見を通そうとしてるのになぜか浮かない顔をされてしまっては…。幸村もまさか自分が良かれと思ってかけた秀頼への助言がこんな形で返ってくるとは思っていなかったはず。本当に皮肉なことです
「そなたを産んだのは私!」という母親の強い反対にあい、秀頼は結局和睦の意見を覆すことになってしまう。幸村からの助言通り振る舞ったのになぜそれを覆すようなことをするのか問い詰めると、「間違った意見ならばどんな手を使ってでも止めるのが自分の役割」と冷たい顔で毅然と言い返されてしまう。若い秀頼にその真意を理解するにはまだ早いのかな…。気持が混乱してしまうのも分かる。
だけど、幸村の心も痛いんだってこと…分かってあげてほしいよ勝つために大坂に来た幸村からすれば、この選択は間違いじゃないのだから。

牢人の皆さんのストレスもいよいよ限界に近づいている様子。もはや文句言っているだけでは気持ちを抑えきれなくなった又兵衛たちは團右衛門が夜討ちを計画していることを知り仲間に加えてほしいと頼み込みます。幸村の許可は取っていないと聞くと「あいつは成り行きでリーダーみたいになってるから気にするな」と言っちゃう又兵衛さんと勝永さん、前回までとはまるで違う態度、ひどくねww
夜討ちへの機運が高まる中、盛親(又兵衛は長さん呼びwww)「こんな男の元で戦わなければいけないなんて納得できない」と賛同せず。こういうところは妙にプライド高いのねw。お育ちのいいワイルドな人物って設定らしいのですがそれが顕著に出てる気がしました。全登さん(バテレンさんwww)はその時間はお祈りタイムということでこちらも賛同できずw。ってか、ほんと、全登さん、お祈りしてるとこしかまだ見れてない
ということで、名を上げたい團右衛門を大将に又兵衛・勝永・そして重成で蜂須賀軍に夜討ちをかけることが決定。その話を盛親から聞いた幸村は意外にも「こんだけ毎日鬨の声聞かされてれば気が滅入るのも分かる」と自分もその夜討ちに参加ことに。

蜂須賀軍を今にも襲おうとしているところに幸村が現れて團右衛門さんもビックリww。でも、一緒に行きたいと聞いてテンション高く突撃!!この時の堺さんの幸村、カッコよかった戦う堺幸村大好きです!
團右衛門さんは自分の名前を上げたいことが第一目的なのでw、斬り合いをしていても常に「塙團右衛門でござる!!」と名乗りっぱなし(笑)。斬り倒した敵の上にはしっかりと自分の名前の入った木札を置くあたり、もう本当に律儀というか徹底しているというか可愛らしいというかww。
ともあれ、命がけのストレス発散はある程度成功した様子。

ところが、それと同じ時期にイギリスから徳川に待望の大砲・ カルバリン砲が到着します。家康は気の弱い且元を呼び出して言葉巧みに「淀のいるところを避けるためだから」と茶々の部屋を聞き出します。またしても家康の策略にはまり豊臣の弱点を話してしまう且元…。彼は心ならずも豊臣崩壊に大きく手を貸してしまっているんですよね。その言葉通りに家康が行動するわけないのに…。
そして、且元の想いとは裏腹に家康は砲弾を茶々のいる部屋めがけて打ちこむことを命じます。ものすごい飛距離で一発の砲弾が大坂城めがけて飛んでいく。そしてその弾は大坂城の鯱あたりに直撃し、茶々の部屋のすぐ近くに崩れ落ちた残骸が直撃。ちょうどそのあたりを歩いていた茶々たちは大混乱に陥るわけですが、その砲弾は大きな悲劇ももたらしてしまいました…。きりを慕っていたお寸さんともう一人の侍女に崩れた残骸が直撃。彼女たちはそれに押し潰され命を落としてしまう
「死」というものに人一倍敏感な茶々は二人の死を目の当たりにして心が壊れてしまったかのよう…。叫ぶわけでもなく消えた命の元へきりが止めるのも聞かずに引き寄せられていく。その表情は感情をどこかに置き忘れてきてしまったようで…なんというか…すごく衝撃的でした

大砲の弾が大坂城の茶々の部屋あたりに直撃したという話はけっこう有名で、戦国のこの時代にはよく出てくるエピソードの一つではありますが、これまでは部屋の一部にピンポイントで直撃、みたいな演出が多かったように思います。が、今回は、そんなに正確に照準を合わせられるわけないという考えから飛距離はあるけど精度に欠けて大坂城の屋根に当たるという演出になったんだとか。その崩れ落ちたものが体よく茶々の近くに落ちて悲劇が起きたと。
あぁ、巧い展開だなと思いました。たしかにそんな正確に茶々の部屋に砲弾が撃ち込まれるなんてことあの時代にはちょっと考えにくいですからね。このあたりはさすが三谷さんだなと思いました。

この一発の砲弾が今後の豊臣に大きな暗雲をもたらすことになります…。

それにしても…
真田丸 第46話-砲弾2
砲弾が撃ち込まれる寸前まで、重成さんと勝永さんはいったい何をしていたのでしょうかwww。奥で一人我関せずしてる盛親さん含め、非常に謎で不思議なワンシーンでありました(又兵衛さんは見えないだけか? 笑)