これまで別ブログで『真田丸』の感想を書いてきましたが、今回からこちらで書いていきます。

といいつつ、向こうでも最近はほとんど丸の感想を書いていなかったのですが(汗)、第30回は色々と転機を迎えた内容の濃いドラマだったので記しておきたいと思います。 
ちなみに、「真田丸」という作品については、正直、面白く分かりやすい魅力的なドラマとして見ているのですが・・・ストーリーの運び方といった点では個人的に気持ちが乗れない部分もあったりします。三谷さん特有のコメディ的要素が入るタイミングみたいなものが納得できなかったり・・・ね(第29回の内容は正直あまり好きではなかった)ちょいちょいそういう回があったりします。そういう意味では、個人的にロスに陥るほど好きだった『平清盛』と『龍馬伝』は越えないかなと。あと『新選組!』も好きでしたがあれは隊の中での青春群像劇 的要素が強かったのでコメディ的な部分も違和感なく見れた気がします。

ただ、登場人物を丁寧に掘り下げて見せていく内容としては『真田丸』はとても良いドラマだと思います。それぞれの登場人物に三谷さん自身の愛情が注がれているのがよく分かる。それ故に、たとえ出番が少なくてもそれぞれの人物に熱狂的なファンがつくんじゃないのかなと。
かくいう私も、直江兼続にすっかりハマった口ですし(←直江を超えて熱い村上新悟ファンにもなってる 笑)

御託はこのあたりにして、第30回感想です。好きな回とそうでもない回がありますが、第30回は個人的に間違いなく名作の1つに入ります。


予期せぬ大地震により伏見城の築城に変更点が生じることに。見取り図を見て戦う城を造ることができると突然やる気に燃えていた昌幸パパは「秀吉が住むための城にしたいからその必要が無くなった」という三成の言葉に愕然。挙句の果てに建築要員から外され堀の普請に回されてしまったために再び心が折れてしまう。戦をすることで自分を輝かせてきた昌幸にとって、この時代ほど生きにくいことはなかっただろうなと心中察するものがありますね

そんな時、サン・フェリペ号が漂着したという知らせが入る。遭難した船には高額の積み荷があるということで、地震の補てんにその積み荷を没収しようと考えた秀吉。源次郎は勝手に罪のない者の積み荷を奪ってはいけないという触れを4年前に出していると制しようとしましたが、「罪があればいいのだな」と秀吉は不気味に言い放つ。その「罪」の対象とされてしまうのがキリシタンたちでした。
この事件の前にバテレン追放令が出ていたことを利用し、まだ残されているキリシタンたちを捕えて残忍な形で磔にすると言い放った秀吉。ドラマではいまひとつサン・フェリペ号事件と日本26聖人殉教の関係性が繋がらなかったのでネットで調べてみました。

サン・フェリペ号事件
複数の台風に見舞われ、サン・フェリペ号が土佐に漂着。長宗我部元親の命で強引に浦戸湾に行かされたこともあり完全に座礁してしまい多くの積み荷を失うことに。船員たちは身の保全と船の修繕を許可してもらうために秀吉に面談を求めるも拒絶され、逆にやってきた秀吉の使者から残った積み荷を全て没収すると告げられる。
さらに積み荷のみならず、自分たちの持っていた金品まですべて召し上げられてしまったことで船員たちは激怒。スペインは宣教師を通じて布教するとともに国を支配することを目論んでいる、という旨の発言が秀吉の耳に入ったことで再びキリシタンを弾圧するに至った・・・というのが通説らしいですが、実際にこの趣旨の発言があったという資料はないそう。どちらにしても秀吉はキリシタンたちを脅威に思っていたということではないかと。

日本26聖人殉教
もともとこれ以前にポルトガル人による日本人売買があるということで秀吉はバテレン追放令を出していましたが、南蛮貿易を重視していたので殆ど黙認状態で布教を禁止するには至っていませんでした。が、サンフェリペ号事件がきっかけで再び禁教令が出され、この時は厳しく取り締まられた。
捕えられたのはフランシスコ会から21名、イエズス会から3名。この時三成はイエズス会信者は除外しようと努力したものの許されなかったそう。さらに秀吉は捕えた人の耳と鼻を削ぐよう通達していましたが、三成は耳たぶを切り落とすまでになんとか止めたという。ドラマに出てきたフランシスコ吉さんは引き回し道中でのフランシスコ会信者の世話をしていたそうですが、結局は囚われの身となり磔にされてしまったと…。同じようにイエズス会の世話をしていたペドロ助四郎も磔に…。二人とも殉教することに迷いはなかったそうです。

晩年の秀吉は身の回りに過剰な脅威を抱き、残忍な行いをしました。秀吉の前では冷静に命令に従うように見えていた三成でしたが、実はこの事態を何とかしようと努力して駆け回っていたわけです。結局流れに逆らえず、意味もなく犠牲に遭う人々を目の当たりにしてきた三成の心情を思うと切なくてたまりませんね…。
事の顛末を義理の父である吉継に話す源次郎。感傷的になる源次郎に対し
「殿下はいささか長く生きすぎたのかもしれん」
と鋭い一言を発する吉継お義父さん・・・結局のところこの人が一番冷静で怖い一面を持っている気がします。頼れる兄さん的存在から世の中を冷静に見つめブラックな一面も出てきた愛之助さんの吉継。安心感だけではない何かを感じさせる芝居はさすがだなぁと思います。

以下、追記へ。


 

秀吉の残忍な行為に疑問を抱いている家康。 秀吉の先を意識しまくってる家康としてはその内情を探らせておきたい。ということで、側近の正信は忠勝に目を付ける。忠勝の娘の稲は源次郎の兄・信幸に嫁いでいるということでさっそく探らせてみようということに。
その文を持ってきた信幸の最初の妻のおこうさんも、受け取る側の正妻となった稲さんもかなりの身重状態。ほとんど同じ時期に身ごもったからねぇ。源三郎も隅におけんw。ちなみに持ってきた文の差出人名は「忠勝」になっていましたが、中の文章を書いていたのは正信とのことです。 

一方の昌幸パパは堀の普請作業をするどころか吉野太夫のところに入り浸り状態ですっかり腑抜け。結局元の木阿弥状態。 そんな昌幸になぜか秀吉の様子を聞きたがっている吉野太夫。
二人の逢瀬に割り込んでくる形で入ってきた透破・昌相は彼女に何か疑念を抱いたようでしたが、私もなんとなく前回あたりから吉野太夫には何か裏があるんじゃないかと少し疑ってました。ただの遊郭遊びって感じで描かれてない空気があったんで。でもそのからくりまでは間際まで分からなかった。

秀吉のもとに明から使節団が和平交渉にやってくる。自分たちの勝利を疑わない秀吉は明が服従しに来たものと思い最初は上機嫌でいましたが、交渉の顧問を担当していた西笑の報告を聞いているうちに沸々と怒りが湧き起ってきてしまう。つまりは、明は自国の勝利を確信していて秀吉には国王の称号を与えてやるからその代りに兵を引くようにという内容だったゆえ。明は明で上から目線だったわけで、完全に見下されてると感じた秀吉は大激怒し、再び朝鮮出兵を決めてしまいます。
しかし、秀吉の病状は明らかに悪い方へ進んでいる。予期せぬ粗相をいち早く察知した源次郎たちの機転で何とかあの場は収まったものの、誤魔化すには苦しい状況になりつつある。あの時粗相の対象とされてしまった拾くんにはちょっと気の毒な顛末でしたが
ちなみにこのシーンで登場した西笑さんは直江兼続が直江状を送った相手とされている僧侶。この人が出てきたということは、もしかして、少しでも登場するんだろうか…直江状と少し期待w。

秀吉の具合は日に日に悪くなり、二度目の朝鮮出兵へ旅立つ清正はもう会えないかもしれない。ということで、出立前に密かに秀吉と面談する段取りを取った三成。清正には
「おぬしは顔に出やすい。殿下の前で涙ぐんだりしてもらっては困る」
なんて言ってましたが、清正への友情はあるんだよね。義に熱いよ三成…!しかし、泣いたりなんかしないと強がった清正でしたが、予想以上に痩せて生気を失いかけている秀吉の姿を目の当たりにして絶句してしまう。
いや、あれは本当にショックだよ。前のシーンとこのシーンの時の秀吉、全然違うから私もショッキングだったよ。小日向さん、いつかの秀吉特集番組で「痩せなきゃ~」と言ってたし…スタパの時には「耕史くんに教わって炭水化物抜いたダイエットした」って語ってたのでどうなるかと思ってたんですが…お見事です、ほんと!役者ってすごい…。あの姿見て、我が家もしばらくご飯の代わりに豆腐にしようかなどと思った次第w。
旅立つ清正にまるで遺言のように「わしが死んだあと、拾のことよろしくな」と弱々しく言残す秀吉。あんなこと言われたら、我慢できないよねぇ…清正。そうなっちゃうって読めてたけど、やっぱり号泣してしまう清正が何だか愛しかった。秀吉のこと本当に慕ってたからね

秀吉の様子を一番近くで見続けてきた源次郎は豊臣家に対する忠誠心が知らぬうちに染みついてしまった。ゆえに、秀吉の様子をそれとなく聞き出そうとする兄に本当のことを言いだせない。そのことが源次郎の心を苦しめる。
事情を話せない妻の春には関係がないことだと言いつつ、胸の内を少しずつ明かします。その中で、自分の人生の中で「あの人のようになりたいと思う人が二人いた」と切り出す。その二人は同じ言葉を口にしていた…

「儂のようになるな」

家のために人の道を捨てた、信尹叔父上
家のために信念を曲げた、上杉景勝

あぁ、源次郎の心の中にはいつもこの二人の存在があったんだと思ったら・・・なんだかものすごく胸熱。あの言葉を胸に豊臣家に仕え続けてきた源次郎。心から慕った人の言葉だからこそずっと残っていたんだろうね。しかし、今、豊臣家への義を貫く厳しさを痛感していると。源次郎の口から『義』という言葉が出ただけで、なんか、上杉がそこに存在してるようで嬉しかった。あの人質時代の出来事が彼の中で生きていたんだよなぁと。
たぶん源次郎は初めてあの時の景勝や兼続の苦しみを理解できたんじゃないかな。切ないけどね。

沼田に戻った信幸は秀吉に先がないことを察してか、城を堅固なものにしたいと告げる。源次郎は豊臣家に想いを寄せていますが、信幸は真田家の未来をしっかりと冷静に見据えている。このあたりの違いが今後の展開のカギになるなと思いました。
乱世の予感に胸躍らせるYAZAWAこと三十郎の父・矢沢頼綱。めちゃめちゃ張り切って「床の上で死ぬるわけにはいかんわ!!」と戦闘モードの音楽に乗せてやる気満々に歩いていたのですが…次のカットになったら、呆気なく床の上で天寿を全うしてしまっていましたえ・・・なに・・・この展開は・・・クスっとするとこなんだろうか?分からない。YAZAWA頼綱、お疲れ様でした

一方、大阪城では秀吉が行方不明になってちょっとした騒動に。秀吉探してる三成・源次郎・片桐でしたが、なぜか片桐さんだけが貧乏くじを引くという展開(苦笑)。こういうことの積み重ねも、何気に今後の伏線ってことになるんですかねぇ
結局庭の真ん中にいるところを源次郎が見つけるわけですが、利休に呼ばれていると言い出す秀吉に驚愕。どうやら痴呆が進んでいる模様…。その話を聞いた三成は拾を元服させることにする。そうすることで秀吉が少しでも安堵するようにということかと源次郎は納得しますが、三成には別の思惑がある様子。元服して秀頼と名を改めた拾の前に徳川を呼び出し平伏させる秀吉。つまり、豊臣の世はこれからも続くということを家康に思い知らせるためだったのではないかと。
家康としては実際のところが分からないのでまだ動くことができない。それにしてもウッチー家康のふてぶてしいことww。タヌキおやじへの道をひた走っているww。

伏見城ができ、そちらへ移る前に大阪城の天守閣からの景色を見納めとばかりに眺める秀吉。汗をかきながら天守閣まで秀吉を背負って登った源次郎…完全に秀吉の介護士みたいになってしまった。天守閣からの景色を眺めながら「まだ足りない」と話す秀吉。彼には京から天皇を招くという野望があったことを源次郎は初めて知ります。
「平清盛が成し遂げたことを儂はとうとうできなんだ」
というセリフを秀吉に言わせたのは、三谷さんの大河ドラマ『平清盛』に対するオマージュだったんだろうか…なんてちょっとよぎってしまった。それにしても、晩年の秀吉と源次郎の二人を見ていると、本当に孫と爺やって感じだよなぁ…。実際はこんなに近くにいる立場じゃなかったのではと思うんだけど(むしろ天地人では大金出してまで欲しいと言わしめた直江兼続の方が太閤とは近かったのではと思うのですが、今回の主人公は真田なのでこういう展開なんだと思ってる)、なんだか源次郎と秀吉の二人のシーンを見ると切なくなってきます

死期を感じてきた秀吉は上杉を呼びます。やっと・・・出番来たよ!上杉主従!!ここに至るまで村上新悟さんのイベントとか行って補充はしてましたがw、それでもやっぱり長かった・・・
秀吉が上杉を呼び出した理由は、伊達を見張るために越後から会津に国替えしてほしいというもの。こんな弱った秀吉の状態で上杉は国替えを命じられていたのか。これまでの秀吉の事情をよく分からない景勝は困惑。兼続も思わず「我々に何か落ち度がありましたでしょうか?」とすぐに聞いてくる。二の句を告げられない主君に変わってすぐに対応する兼続、さすがだなと。っていうか、これがあのホワっとした雰囲気の村上さんと同一人物だっていうのが…なんか狐につままれたみたいな感じだったんですがww。
どうにも腑に落ちない上杉主従。特に困惑気味な景勝を見た秀吉は、表向きは伊達を見張るためだが本当の狙いは徳川を北から見張ってほしいと告げる。自分が亡き後に徳川に不穏な動きがあれば背後から関東に攻め込めと。この言葉を聞いた時に景勝は秀吉の状況を全て把握したのでは。
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ああも必死の形相で「秀頼を助けてやってほしい」と頼み込まれては御屋形様とすれば拒絶できないよね~。このことが今後の景勝の行動に影響してくるような気がします。
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あれは絶対に断れない御屋形様だ・・・と確信してる兼続w。なんだかんだで御屋形様をどこまでも支える兼続だからね。秀吉には嫌悪感しか持ってないと思うけど←そもそも今回は上杉と豊臣の関係がほとんど描かれてないので秀吉が兼続を高く評価していたというのが伝わらないのが残念。ちなみに会津国替えのとき兼続にも米沢6万石が与えられたそうです。

そして秀吉最後の大イベントとなる醍醐の花見が華やかに催されます。招待されたのが女性ばかりだったというのが如何にも秀吉らしい。秀頼と一緒の時間を持てて上機嫌の秀吉に淀が「若君が花咲爺が見たいそうですよ」と持ちかけてくる。彼女としてはこの時たぶん、何の他意もなかったと思うんですが…なぜかそこに見えないよどんだ空気を感じてしまうのはなぜだろう。この不安はこの後現実になるわけで・・・秀頼を喜ばせようと周囲が止めるのも聞かずに桜の木に登った秀吉は足を踏み外して落下し、それが原因でどんどん弱って行ってしまうという。利休の時もそうだったけど、やっぱり淀は魔性の女性だなぁと。悪気があってやってるんじゃないってところがまた怖いです、本当に。いや、どこかにあるのかもしれないけど…。
ちなみに、この花見の場できりと再会する源次郎。いまだにきりには非常にドライな対応しかしてなくて…あと残り半分も残ってないのにどうやって接近するのか本当に謎です。ただ、キリシタンはやめておけと言ったのは源次郎の思いやりでもあるんですがね。それにしても、私はやっぱりきり好きになれない。最近少し落ち着いてきたけど、やはり最初に感じた強烈な嫌悪感は最後まで引きずりそうな気がする。第一印象ってホント大事だ(苦笑)。

沼田ではいつの間にか子供を産んでいた稲が源三郎に本多正信からの密書の件を打ち明けます。話が豊臣中心に動いているので仕方ないのですが、いつの間にか子供が産まれてて(しかも、おこうさんも、なんか突拍子もない感が否めなかった
稲は自分が真田の内情を探るために嫁入りしたことも打ち明けたうえで、今後は真田の人間として生きる決意を語ります。子供が産まれたことで稲さんの心情も変化したんだと思うんですが…それにしても、前回の行動からして個人的にはどこで彼女が源三郎に心を開こうと思ったのかがよく分からないんだよなぁ。そのあたりはみんなサラっとしか描かれていないので、なんとなく稲さんの決意も響いてこなかった

稲の決意を聞いたうえで源三郎は再び大坂の源次郎のもとを訪ねます。秀吉の本当の病状を聞くために…。何を聞いても「殿下は大丈夫」と白を切り続ける源次郎ですが、源三郎は薄々それが嘘であることを見抜いている。それでもかたくなに打ち明けようとしない源次郎に、強い口調で秀吉亡き後は必ず天下が揺れると告げる源三郎。兄は弟と違って将来のことをしっかりと見据えている。
秀吉亡き後、真田は石田に付くべきか徳川に付くべきか見極めなければいけない時が必ず来る。源次郎が豊臣への義を貫こうとしているのに対し、源三郎はひたすら真田家の将来を案じている。真田が生き残るためには徳川に乗ることもやむなしと考える源三郎は当主の器を持っているなと思いました。この二人の違いは後々の展開に大きく影響してくるんじゃないかと思いました。源次郎はあまりにも豊臣に近すぎた…。

兄の言葉に改めてどうしたらいいのか分からなくなった源次郎は再び吉継のもとを訪ねます。悩める義理の息子に「己の決めた道を進めばいい」とアドバイスする吉継。源次郎は源次郎の思う道を行けばいいと。こういう風に背中押してくれる人が身近にいて本当によかったね~って思うよ
心を決めた源次郎は、源三郎のもとを訪れ秀吉の本当の病状を伝えます。最終的に源次郎は真田の家のことを思ったわけですね。でも、秀吉に身内のような感情を抱いてしまっているであろう源次郎にとってはつらい決断だったと思います。目がウルウルしてたし…切なかった。その心情が手に取るようにわかる源三郎の言葉も何だかあたたかくて泣けました…。
この二人のやり取りを密かに聞き耳立てていたのが昌幸パパでした

吉野太夫のところに相変わらず入り浸ってた昌幸。彼女にあっさりと秀吉の病状のことを話してしまうわけで…なんとも口が軽いというか何気に要注意人物じゃないか、昌幸(苦笑)。その話を聞いたとたんに席を離れようとする吉野太夫、明らかに怪しい。
と、そこへ入ってきた昌相がいきなり吉野太夫を一突きに暗殺。吉野太夫ってたしか実在の人物だと聞いていたので正直予告見たときビックリしたんですが・・・実はこの女性は正信が探らせていたくの一だったことが判明「目を見ればわかる」と渋く言い放つ透破・昌相・・・佐助にも探らせていたらしい。蛇の道は蛇ってことでさすがですね。昌幸的には最初は嫉妬した昌相が乗り込んできて殺したんだと思ったんでは。ちなみに28話登場の時から偽物の吉野太夫だったとのことです。そこから正信は忍を送り込んでたとは…油断ならんね~徳川。
ということで、昌幸と薫さんは無事に元鞘となりw、おこうと稲の子供たちにも囲まれめでたし状態になりました。

一方、いよいよ死期を悟った秀吉は形見分けをしていくことに。
片桐には金子15枚が渡され秀頼のことも託されます。そのことに感激していた片桐だったのですが…
三成には金子50枚と小太刀が渡されることに
このあからさまな「差」に片桐さんとしてはそりゃ心中穏やかではないわけで。三成は三成でそんな片桐の心が読めてしまいこちらもそれはそれで微妙な心境という(苦笑)。もう本当に、とことん損な役回りだよなぁ、片桐さん。これもやはり今後の伏線になるのか。
差をつけられた片桐としては源次郎がどんな形見分けをもらったのかが大いに気になるところ。気が気じゃない感じで源次郎には何を与えたのかと秀吉に尋ねると…
「知らん」
と、一言だけが返ってくる。もはや痴呆が進んだ秀吉には源次郎の存在が分からなくなってきている様子…。あれだけ尽くしてきたのに、これはキツイよね。三成たちから「おまえはまだ日が浅いから」と慰められ、気丈に振舞っていた源次郎でしたが、やはりショックは隠しきれない。

ここからが…本当に泣ける展開だった。

耐えるようにそばに控えていた源次郎のもとに、突然秀吉が近づいてくる。源次郎の顔を見た秀吉は
「真田安房守の息子だな?」
と語りかける。はっとして驚く源次郎と共に屏風の後ろに隠れる秀吉…
「遅いなぁ、市松は」

この言葉を聞いたとき、源次郎は秀吉が初めて出会ったときとまったく同じ行動を取っていることを悟ります。とっさにその時と同じ言葉を言って秀吉に合わせる源次郎…。

「もしや…」

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「秀吉じゃ」

あの、大坂城での秀吉との初めてのコミカルなやり取りが、まさかここに来てこんな泣ける展開に変わってしまうなんて夢にも思わなかったよ

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このシーンを思い出した上で、今回の二人のやり取りを見ると、もう、ほんっとうに切なくて泣けます…。

秀吉はなぞるようにあの時と同じやりとりを源次郎と重ねる。その中で一つ、あの時なかった言葉が…

「わしは利発な若者が大好きでな。お前も一目で気に入った。これよりわしに仕えよ」

うやむやの中で豊臣家に仕えることになった源次郎でしたが、実は秀吉は初めて見たときから源次郎の利発さを気に入ってそばに置きたいと思ってくれていた。痴呆が進み、記憶がもうはっきりしない中で、秀吉はそれでも源次郎と出会ったばかりの時のことは無意識に心の中に留め置いてくれていたのです。あの時がおそらく、秀吉が一番人生の中で充実していた時だった。源次郎と出会ったことが秀吉にとっての最高の時の一つだった。
形見分けの時は「知らん」の一言で片づけられていましたが、どんな大金や豪華な品物をもらうよりも大切で大きなものを源次郎は受け取ったことになるんですね。この出来事はおそらく生涯源次郎の心の中に残り続けるんだろうと思いました。それがおそらく、彼の人生を今後左右していくのではないかということも…。

床に就き荒い息で眠る秀吉に優しく寄り添いながら、秀吉と出会ったころの思い出を語るように話しかける源次郎…。

「茶々様とかるたもやってみたいですし、寧さまは芋をゆでていると伺いました」

あの時ナレーションで言ってたな…豊臣家が幸福だった最後の時だと…。
あの言葉が今になってどうしようもなく沁みて泣けてきます…。

そして次週…秀吉終焉の時を迎えるようです…。