映画公開から約2週間…ようやく今話題の戦国時代劇映画『関ヶ原』を見に行ってきました!

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司馬遼太郎さん原作の長編小説を映画化した作品です。小説の存在は知っていましたが私個人としては読んでいないのでこの映画が所見となります。予告編でかなり壮大な映像が流れていたし、ここ最近ドラマで戦国時代を扱うものも増えていたので観る前はかなり期待度が高く楽しみにしていました。

で、結果はと言いますと…ちょっと微妙…だったかなぁ。期待していたものと映画が描きたかったものが少しすれ違ってしまったみたいな、そんなモヤっと感が残ってしまいました。終わった後の腰の痛さがまず気になったので

以下、ネタバレ含んだ上に、けっこう辛口で書いてますのでご注意を。



※公開前に映画宣伝ポスターとコラボしたひらパー兄さんのやっつけ感満載なポスターはかなりウケましたw。
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一番気になったのが、あまり人物の心情部分を描いているように思えなかったこと…かなぁ。小説を読んでいないのでその点本当のところはどうなのか分からないのですが、なんだか物事がサクサクと次へ次へと進んでしまっていて・・・なんで関ヶ原の戦いへと舵を取らなければならなくなったのかの部分がボヤ気てしまったような気がしたんです。
そこに至るまでのドラマが分かりやすく描かれていないので、いろんな武将があーだこーだとギャンギャンよく分からない展開で騒ぎまくってる間に戦が始まっちゃった・・・みたいな。特に加藤清正一派の場面がゴチャゴチャしすぎ。正直、家康が突然現れるとみんなが「ごめんなさい」モードになってすがりついてたシーンは見ていて「なんの茶番劇?」って思っちゃったほどだった(苦笑)。
豊臣内部が割れるきっかけになったのってたしか、朝鮮出兵も大きな要因だったはずなんですが・・・その部分の描き方も何だか弱い。なぜ加藤清正や黒田長政や福島正則たちがあんなに石田三成憎しで団結していったのかが分かりづらかったかなぁ。

多く指摘されているのが「台詞の聞きづらさ」。私は時代劇がけっこう好きで大河ドラマとかも毎回見ているのでなんとなくこんな内容だろうなっていうのは掴めるには掴めたんですが・・・歴史に興味がなくて内容に興味を持って見に来た人にとっては非常に不親切な作りだったなという印象はぬぐえませんでした。なんか、当時の戦に向かうまでのプロセスと戦場でのやり取りの雰囲気をリアルに再現しようとするあまり、誰にでもわかるような伝え方で作ろうという意思が感じられなかった気がするんですよね。その結果が、あの、セリフの聞き取りづらさだったと思えてなりません。「分からない人はついてこなくていいよ」的な(苦笑)。
まぁ、制作側はそう思って作っていないとは思うんですが、現にこれだけ「台詞が聴き取りづらい」という声が多く出てしまっているのは見る側の事を疎かにした部分もあるんじゃないかなと感じるところもあったりします。

それからもう一つモノ申したいのが、だれがどの武将を演じているのかが途中から非常にわかりづらくなったことです。最初の方こそ字幕が出ていたものの、途中から武将がバンバン出てくるにつれて字幕が出なくなってしまったので・・・この人は誰の役をやっていてどちらの味方なのか・・・私は正直ここで一番混乱してしまい分かりづらかったというのがありました
役者さんの名前は分かるんだけど、この人がどの武将を演じているのかが分からなくて・・・最悪、映画が終わってもこの人は誰役だったのか分からないままだった人も幾人か(終わった後パンフで確認したけどw)。ミュージカルでもおなじみの鈴木壮麻さん小西行長だったことは終わった後に知ったくらいです
そんな状況でもあったので、どの武将がどちら側について誰と戦っているのか・・・非常に分かりづらかった(苦笑)。だからこの映画は、ある特定の人物に目をつけたらその人を追ってドラマを見ていくというのが一番いいのかもしれません。その方がまだ分かる気がする。一番いいのは、主役の三成か家康か、あとは三成の側近の島左近ってことになるけどね(苦笑)。

あとは・・・忍者のシーンって必要だったかな・・・と。原作では有村さん演じる初芽は妾設定だったそうですが、そのほうがよかったのかも?有村さんはすごく頑張ってたけど、物語の本筋とは正直あまり関わりがあるように思えなかった。三成との淡い恋の場面はこの映画の中で数少ない分かりやすいシーンの一つではありましたが、唐突感も否めなかったのであまり入りこんで見れなかったかも。
それから、ワンポイントみたいな形で登場した直江兼続。たしか昨年の大河ドラマで兼続を演じた村上新悟さんが役を研究するにあたって読んだ小説としてこの『関ヶ原』を挙げていました。なので、今回の映画でもそれなりに重要な場面で意味のある登場をするのかと思っていたんですが…三成と挟み撃ちの計画相談をチョロっと語るだけだったな。長編作品を2時間半にまとめるんだからあのくらいの登場なのは仕方ないにしても、そこに至るまで三成と兼続の関係みたいなものを匂わせる場面がなかったので…知らない人が見たら「兼続は何のために出てきた?」と思うんじゃないかと(苦笑)。

ここまで個人的辛口意見をバリバリ書いてしまいましたが、良いと思ったところもいくつかあったので簡単に。

まず、役者陣の熱演は素晴らしかった!!

三成を演じた岡田くんは本当に時代劇だと輝きますよねぇ。馬に乗ってのアクションとか最高にカッコよかったし、敵を矢で射ぬいて進んでいく場面もゾクゾクしました。顔つきがもう、武将そのものでしたよ、彼は!!あんな三成だったら関ヶ原勝てたんじゃないかと本気で思ったくらいカッコよかったです。ただ時々、官兵衛兄さんがよぎったんだよなぁww。特に秀吉と一緒のシーンが出てくると、顔つきが…官兵衛兄さんだったよ、岡田くん
その対比の存在として描かれていた家康役の役所さんも最高でしたね!家康のタヌキっぷりを見事に表現。もう、小憎らしいのなんの(笑)。それでいて作戦にはシビアで三成の一歩先をいく感じがとてもよく出ていた。あの風呂場での立派なお腹にはビックリしたけどwwパンフ読んだらあれはCGで作ったものらしいですね。今のCG技術すごいなと思いましたw。

そして何といっても超キーパーソンとして活躍した島左近を演じた平岳大さん。まずビックリしたのが、登場した時の表情が亡くなったお父様の平幹二郎さんにそっくりだったことです。見終って開口一番ダンナと話したのがこの話題だったくらい。芝居もオーラもなんか宿っているかのごとくお父様を彷彿とさせる迫力と気概を感じました。
あの左近に味方に付いてもらえた三成は本当に幸せ者だよなぁ。神経質な性格でついつい話し相手に嫌味を言ってしまう三成をさりげなく注意して軌道修正させる場面も最高でした。その三成との今生の別れのシーンはあえて濃く描いてなくて…それがまた悲しかったなぁ。死にざまはいかにも平さん演じる左近らしくグッときました。

あと個人的には小早川秀秋を演じた東出君もすごく良かったと思います。三成にはギリギリと恨みに思うこともあったりするんだけど、最後には優しさの一面が前面に出ちゃう、みたいな。これまでの弱気キャラとはちょっと違う部分での萌えどころwがあって好きでした。決断シーンの新解釈は意外でしたが、東出君が演じた秀秋ならばああいう決断下してもおかしくないかも、みたいな説得力もあったと思います。
それから、黒田長政を演じた和田くんも地味ながら着実な仕事っぷりが光っててすごくカッコよかったです!

滝藤さんの秀吉は、まさに怪演でしたね!出番的には少なかったけどすごいインパクト。メイクもすごかったけどあの芝居はすごいですよ、やっぱり。将来的にもっとメインで秀吉が出てくる作品にキャスティングされるんじゃないかと思ってしまいました

シーンとして印象深かったのが、関ヶ原合戦最中の槍の使い方。以前どこかの歴史解説番組の中で「槍は基本的に大勢で当たるときには突き刺したりしないで叩いて使っていた」と言われていたことがあって。今回の映画の中で槍を持った兵たちがぶつかるシーンが何度か登場してきたんですが、皆ビシバシと槍を相手に叩きまくってました。これは「おぉ!」と思いましたね(ダンナも同じとこに注目してたみたいw)

あとは、映像美。ロケ地に使われてたお城やお寺が歴史の匂いを感じさせて当時の雰囲気をより濃く演出していたように思いました。書写山での場面は大河ドラマ『軍師官兵衛』でも使われていたので、今回も出てきた時に思わず「お!」となりました。やっぱりすごい映えますよねぇ。

良いなと思った印象的なところはこんな感じでした。



たぶんこの映画、2回目に見たらもう少し全体像が分かって面白く感じるところも多いのかもしれないんですが・・・残念ながら個人的には1回でいいやと思ってしまったのでこれまでという事になりそうです(苦笑)。1回目面白かったから2回目も…って気持ちにならなかったのが残念です。前編と後編に分けていたらもう少しドラマ的にも分かりやすく面白いものになったのかもしれないなぁ。