レポート&インプレッション

イベント報告、好きな役者さんやドラマの個人的感想を語るブログです

2016年11月

徳川の放った砲弾一発の影響で侍女の死を目の当たりにしてしまった茶々はショックから誰にも逢おうとしない。人一倍「死」に敏感な人なだけに、その衝撃たるや計り知れないものがあります。

そして、この砲撃事件で大きなショックを受けた人がもう一人・・・茶々の部屋を教えてしまった片桐且元です。もう本当に、なんであの時家康を信じて教えてしまったのかって思ってしまうんだけど…それもコバさんが演じた且元らしさでもあるのかなと思ったり。自分の一言が豊臣崩壊への足掛かりになってしまったと感じた彼は、その半年後に亡くなったそう。久しぶりに出た有働さんの「ナレ死」対象者は且元だったというのがなんとも切ない。病気とも自殺ともって言ってたけど…どちらもあり得るよなぁ。片桐且元さん、お疲れ様でした。

流れは一気に「和睦」へと向かい、牢人衆の不満も渦巻いている。そんな猛者たちを勝永さんは「兄貴が何とかしてくれる!」と又兵衛さんに丸投げしちゃった感じw。兄貴ってwww。哀川さんが演じてるからそうなったのか。頼まれればやる気を起こす又兵衛兄貴は策があるとも思えない中「任せとけ!!」と引き受けちゃう。やっぱ頼もしいわ
幸村も戦の先頭を走っていただけに「和睦」に持ち込む噂の渦中の人って白い目で見られてしまっている。和睦への不満が強すぎてついにあの、無口武闘派キャラだった治房さんまで「和睦はならん!!」と言葉を発してしまったよこの人、今後これ以外にもセリフ出てくるんだろうか?お兄さんの治長とはこの件を巡って険悪になってきてる様子だけど、喧嘩したら弟が勝ちそうだよなw。そんな治長は最近幸村に「誠に相すまぬ」と謝ってばかり。中間管理職的な悲哀すら感じます(苦笑)。

さっそく和睦交渉についての話し合いが秀頼を交えて行われていますが、一番の問題は牢人たちの処遇。彼らがいたから冬の陣は勝利を得たのであって、豊臣に召し抱えるっていうのは当然の流れに思えるし幸村もそれを望んでいる。ところが、牢人は野蛮な人の集まりって考えから脱却できない大蔵卿は大反対。まぁね、そう思う気持ちも分からなくはないんだけどね…それでもほんとこの人になってばっかだからどうにももどかしいw。秀頼が牢人たちには何とか報いたいって思っているのが救いです。
さらには秀頼や茶々の処遇についても頭が痛いところ。家康はきっと人質を求めてくるだろうと読んでいる有楽斎。さすがに母親一人を人質として江戸に下らせるのは息子としても忍びない。でも、世の中に平穏が戻るなら自分は大坂城を出てもいいと思っている秀頼。西国のどこかで暮らすのも悪くないと。しかし戦い勝利するために大坂城へやってきた幸村としては納得のいくものではありません。秀頼が城を出るのは反対ってところだけは大蔵卿と意見が一致したようですが前途多難。

そんな時、幸村は茶々に呼び出される。幸村だけには自らの本心を明かす茶々。怯えすがりついてくる茶々を幸村は拒絶できません。彼女はまだ幸村に対して恋愛感情が残っているんだろうか?すごく微妙な関係なんですよね、この二人。まぁ、三谷作品の中での恋愛パートは正直全く期待していませんが(苦笑)。
幸村はさらに五人衆の取りまとめもしなければいけないわけで大変。処遇への不満は実はヘタレな盛親さんやお祈りばかりの全登さんですら募りに積もっている様子。この二人はあまりまともに戦ってる姿が映ってないだけに「お前たちが言うな」って思っちゃいますがw、見えないところで貢献していると信じたい。勝永に至っては幸村と茶々との仲を疑い出している様子。茶々に取り入って自分だけ甘い汁吸うんじゃなかろうな!?とまで言われちゃって、ほんと幸村お気の毒
ちなみに「任せておけ!」と言っていたアニキ・又兵衛はこの時点で何もできずじまい。どうにかしてくれ~!

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いよいよ大坂冬の陣も大詰めを迎えてきました。その大きな転換点となったのが今回のストーリーだったと思います。

大軍を擁したにもかかわらず大敗してしまった家康さんはそれはもうご立腹。たぶん、自分が現場にいて指揮してたらあの誘いには乗らなかったかもしれないしね。なおさら腹立たしいんだろうなと思います。内野さんは老け役でも本当にリアル感醸し出していて上手いなぁと感心してしまう。違和感ないですから。
しかし、転んでもただでは起きないのが家康さんの怖いところ。奥の手が届くまでの間は毎晩ひっきりなしに鬨の声を上げさせることを提案。たとえそれがハッタリだと気付かれても絶え間なくやられたらだんだん精神おかしくなるだろうって読みだね。年は取っても頭は冴えてる家康さん、おそるべし

大坂城では幸村も秀頼に勝利の報告に訪れていて、すっかりテンション上がった秀頼は「このまま総攻めで家康の本陣行っちゃおう!」とノリノリw。そんな若い秀頼を静かに諭し、戦はどうあるべきかを説く幸村はカッコいい。幾多の戦を経験してきた幸村の言葉は一つ一つ説得力があり、そして重い。ここは守りに徹し徳川から裏切り者が出るのを待つのが得策という案に秀頼も納得したようです。秀頼はまだ経験の浅い若者だけど、城主としての志は非常に高い。彼が生き残っていたらとますます思ってしまいますね…。
幸村に対しては兄かはたまた父か…どちらにしても肉親に対する想いと似た感情を抱いていると思われる秀頼。すっかり信用しきっています。幸村も秀頼をとても大切な存在だと思っている…だからこその、あの忠告が言えたんでしょう。

「殿さまには、もっとご自身の言葉の重みを知ってもらいたいと思います。最後に断を下すのはあくまでも大坂城の主である殿さまでございます。お上様ではございません」

秀頼はこの言葉を肝に銘じました。まさかこの親身になって伝えた幸村の言葉が後に歪んだ形で返ってくることになろうとは…二人とも想像していなかっただろうな…

その夜からさっそく徳川軍による鬨の声攻撃が始まります。攻めてくる様子はなくすぐにハッタリだと分かりはするものの、やっぱり声だけとはいえやたら大勢のものですから気分のいいものじゃありません。城中も動揺を隠せない人が多い。茶々の侍女たちも例外ではありませんでしたが、そんな時、きりの明るさは救いになりますね。初めてきりグッジョブ!って思えたかもww。
真田丸の兵士たちは幸村の言葉で気力を取り戻したようですが、さらに元気づけたのが塙團右衛門さん。幸村の頼みで何をしようか考えた結果、彼がやったことは鬨の声を上げ続ける徳川軍に向かって犬の遠吠えをすることでしたw。
團右衛門さん、犬の鳴き真似が…無駄にめっちゃ上手いんですがwwww。この人のキャラもほんと救いになりますよね、こんな時

ひとまずは動揺を抑えることに成功した幸村でしたが、茶々の妹の初から言われた「姉は城が焼け落ちるのを待っているように思える」という言葉が引っかかります。戦には無関心のように見える茶々ですが、心の奥には幸村が思うよりももっと深い闇が潜んでいるのかもしれません…。今の彼女が保っていられる最後の生命線はきっと秀頼だけなのではないかなと…そう思うとなんだかとても切ない
「本心を語る人ですか?」
という初の一言は非常に重いですね

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『真田丸』の公式ホームページに、直江兼続役の村上新悟さんによる“直江状”朗読の完全版原文現代文の両バージョン公開されました。

でも最初にこのニュースを聞いた時、また村上さんに直江状読ませたのかと正直思ってしまいました。どうもNHKさんは村上さんの低音でよく響く美声を強く推しすぎていることが多いように感じられてw。スタパはまさにそれが顕著に出ていたように思ったんですけど(内容的には村上さんのお人柄もあってすごく面白かったんですが、企画に対してはちょっと…ね 苦笑)、ここにきてなぜまた村上さんが直江状読むことになったんだろうかと疑問があったんですよね 。たしかに村上さんの美声は聴き心地がいいし素敵なんですが、あまりそこばかりフィーチャーしすぎないでほしいなっていう個人的な想いもあったので複雑なものも過りました。声以外の魅力的なところもたくさんある役者さんなので。
で、なぜかと思ったら…この週の「真田丸」では久しぶりに本格的に上杉主従が登場し、家康が二人に「お前ら関ヶ原の時はずいぶん楯突いてくれたよな?」とプレッシャーをかけるというシーンがありまして。これが“直江状”のことを意味しているということでww、集大成の意味も込めて村上さんに完全版を朗読してもらう運びになったそうです。きっかけとしては強引っぽいかな

ただ、実際に公開されたものを見たら、想像以上の力作でちょっとビックリしました。ホームページの企画特集と呼ぶにはあまりにも本格的だったといいますか…なんかすごく感動してしまった
朗読に合わせて村上さんが兼続が直江状を書いた地とされる会津へ赴きプロのカメラマンに撮ってもらったという写真が何枚も登場。兼続の扮装ではなく、『村上新悟』としての写真だったので、会津の兼続ゆかりの地をスーツ姿で歩き、直江状を広げてる写真とかがたくさん出てきてちょっとシュールにも見えるんですけどww、その表情には兼続を宿らせているかのような気迫も感じられて…なんかすごく良いものを見させてもらえたなぁと思いました。

村上さんが実際に訪れたのが福島県の会津。鶴ヶ城・直江兼続屋敷跡・神指城跡とのこと。私たちは『天地人』が放送された年の春に訪れました。

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会津の鶴ヶ城は関東に住んでいるときに好きでよく訪れた場所です。

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兼続屋敷跡は鶴ヶ城のすぐ近くにあります。
※奥にあるのは山鹿素行(江戸時代の兵学者)誕生の碑です。
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村上さんが写真の中でじっくり読んでいたのがこの看板。あぁ、この前に佇んでいたんだなぁと思うとなんだか感慨深いものがありますね

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これが離れたところから見た神指城跡です。『天地人』でもあまり多くは触れられてなかったような気がしますが、ここに築城しようとしていたことが家康に上杉討伐の口実を与えてしまったと云われています。結局城は完成することなく破棄されてそのまま現在に至っているとか。
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村上さんが直江状を読む写真を撮られていたのがたぶんこの神指城跡に佇んでいる高瀬の大木(ケヤキ)の下だと思われます。実際に行くと分かりますが、本当に、ただただ圧巻の凄い大木です。兼続がここに城を作ろうとしたときには既に大きく育っていただろうといわれているところに浪漫を感じました。つまり、この大木は兼続を見ているってことになりますからね。その下で村上さんが直江状を読んだかと思うと、なんか胸が熱くなります

以下、村上さんが朗読した直江状朗読完全版について少し感想を。
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実に見応えのある第45回でした。こんな戦国ドラマを待っていた!!やっぱりロケ映像は迫力あるし見ていてテンション上がるしいいですよね~。久しぶりに戦国時代劇を見てワクワクしました。三谷作品特有の人物対人物の攻防も面白いんだけど、大河である以上はやはりこういう刺激も欲しかった。

冬の陣の発端は明石全登さんがお祈りの最中に襲われた木津川砦の戦い。急襲だったこともありあっさり陣を奪われてしまった全登さんたち。この方、戦ってるよりもお祈りしてるシーンのほうが多いからな(汗)。さらには今福砦も徳川の兵に襲われて大ピンチ。重成と又兵衛が助っ人に向かいますが時すでに遅しで何もできないままそこも奪われてしまいました。又兵衛さん、威勢だけはよかったんだけど…さすがにあの状況は死ななかったのが奇跡って感じだったよな
そんな状況に疑念を抱いた一人の男、毛利勝永。いちいちカッコいいよね、この人。木津川が襲われたのは全登がお祈りして居ないのを見計らったかのような夜、今福が襲われたのは守備を固めようと兵を増やそうとしていた矢先だった…。城の事情を知る者しか分からないような事態が起こっている。ということは、内部に内通者がいると考えざるを得ない。実に鋭い!冴えてます、勝永さん

勝永の話に心当たりを感じた幸村。鎌をかけるために呼び出した相手は…あの、牢人嫌いな織田有楽斎でした。やっぱりこの爺さんが一番疑わしいよな
まずは有楽斎の気持ちを掴むために「他言無用のここだけの話にしてください」と魔法の言葉から切り出しますw。これ言われると、「自分だけに話してる」って優越感みたいな気持ちが芽生えて相手に心開きやすくなるんだよねw。さすが昌幸の息子だわ、幸村。さらに「今回の戦は勝てる気がしなくて不安で仕方ないんです」と表では見せない弱気な部分を演出してさらに相手を油断させます。すっかり幸村の言葉に感化された有楽斎は大きな気持になって「わしは勝てると思ってる」と大きく出てくる。そこですかさず「城の西側にある博労口の砦がまだ完全ではなくて不安で仕方がない」と情報を漏らす幸村。その言葉を意味ありげに復唱し「弱気は禁物ですぞ」と励ます有楽斎。もうこの様子で、こいつ「黒」だなと幸村は確信したでしょうね。
そして、予測したとおり博労口はあっさりと敵の手に落ちることに。有楽斎が内通者であることがこれで明白になりました。しかし、なんで有楽斎は大坂城には不利なことを徳川に漏らしてんでしょうね。見返りが良かったのでしょうか?そもそも始めから豊臣には何の未練もないとか。だとするととても厄介ですぞ

その頃、信之の元に福島正則平野長泰が訪ねてきている。お二人ともお久しぶりの登場!福島さんは徳川についたものの秀頼への忠義心が捨てられずにこっそり物資を大坂城に運んだことが家康にバレてたっぷり絞られた上に戦からも外されてしまったらしい。福島と平野はひと時「お互い長生きしようなぁ」とやたらジジ臭い会話を交わした後w、信之にとんでもない頼みごとをしてきます。兵糧を調達して秀頼方に運び入れる手伝いをしてほしいと。家康の元で生き抜く決意をしていた信之にとってはとても危険すぎて受け入れがたい申し出です。しかし、「豊臣への恩返しがしたい」という並々ならぬ福島たちの気持ちも分からないでもない。またしても信之は岐路に立たされる羽目になってしまうんですねぇ
ダメ元で妻の稲にその話をしてみれば案の定「なりませぬ!」と即答。そりゃそうだわ。しかも稲さんは元は徳川の出だしそう答えるのは当然。真田の家も守らなければならないしそのためには徳川に頼るしかないことも分かってる。しかし、信之は「源次郎のために何かしたい」という気持ちが強い。弟想いのお兄ちゃんだよねぇ…ホントに。だけど徳川方には自分の息子たちもいるわけで稲が大反対する気持ちも当然なのです。
妻の激しい反対に凹む信之ですが、そんな彼に現在の運び出せそうな兵糧の情報をそっと伝えたのが元・妻のおこうさんでした。おこうさん、信之の妻だったときよりも今のほうがよほどデキる嫁っぽいじゃないか。そんな心遣いにホッと気が休まる信之でしたが…果たしてどう出るつもりでしょうか!?


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今回の「真田丸」は何かが違う、と、放送前からSNSで公式さんが盛り上げていたので、見る前から期待が高まっていましたが…、そうか、そう来たか!と。いよいよクライマックスへ突入するための大きな分岐点と位置づけた第44回。それを際立たせるために演出さん考えましたね~。あれはテンション上がるわ
オープニングはなく、いきなりストーリーから始まる手法。こういうのって、最終回ではよく見てたんだけどここで持ってくるとは思い切ったなと。44回は真田丸が出てくるって聞いてたので最後に持ってくることにしたんだなと悟りはしましたが、見る者に強くそれを印象付ける意味ではとても効果的だったと思います。

せっかく五人衆が一つにまとまって勝つために「討って出る」ことに決まったのに、茶々のツルの一声で秀頼の気持ちが揺らいでしまい結局「籠城」策が確定してしまったため又兵衛や勝永たちの落胆は大きい。彼らがショックなのは秀頼が自分たちをまだ信じ切ってくれていないことなんだよね。秀頼には本当に早く腹をくくってほしいわ~と思ってしまった。
豊臣方が「籠城」策を取ることは間もなく家康の耳にも入ることに。その知らせを聞いて一言「勝ったな」と勝利を確信する家康ですが、この時の演じてる内野さんの微妙な表情がすごく印象的でした。大っぴらにほくそ笑むわけでもなく、ただ静かに事実を飲み込んだって感じ。コミカルなところも見せつつこういった重厚さも見せるところはほんと巧いなと思います

難攻不落とうたわれる大坂城の唯一の弱点が南側にあると見抜いた幸村はそこに出城を立てることを計画。策を練る幸村の表情は生き生きとしてまるで水を得た魚のようです。これまでも様々なアイディアを出してきた幸村だけど、自分が中心となって本格的に動くのはたぶんこれが初めて。演じてる堺さんの目も爛々としてたし、あぁ、源次郎はようやく自分の本当の居場所見つけたのかなって思いました。
そんな時、作兵衛が幸村のもとに到着。すえが祝言を挙げたことや、源三郎は江戸に残り彼の息子たちが徳川方として出兵したことを伝えます。兄の息子と敵対しなければならなくなった現実に複雑な思いを抱きつつも、幸村は「それも仕方のないこと」と腹をくくり前を向いていた。信之が弟が豊臣方についたと聞いてひどく動揺していたのとは対照的に見えました。「源次郎には心置きなく戦ってほしい」という兄心を幸村が知ったら果たしてどう思うんだろうかとふと考えてしまった…

治長に出城の件を相談すると、すでに又兵衛も同じ場所に陣を張ろうと考えていたことが判明。何とか出城作戦を貫きたい幸村は又兵衛を説得することにしました。 以前とは打って変わって幸村に心を開いて友好的な又兵衛さん、よかったわ~。緻密な計算のもと計画された出城の話を幸村から聞いて、あまりの抜け目のなさに笑うしかない又兵衛。こういう説明セリフ、堺さん本当に魅力的なんですよね~~。なんかこう、聴き入っちゃう説得力がハンパなく強い
又兵衛の説得ができたところで五人衆の他の仲間にも出城作戦について丁寧かつ正確に伝える幸村。 あの説明聞いたら本当に負ける気がしないと思えるからすごい。

ところが、幸村の案を真っ向から否定してかかったのは・・・上層部にいる有楽斎と大蔵卿でした。前回治長が幸村たちに調略されたような形で反旗を翻すようなことになりましたから、めっきり覚えが悪くなってる(苦笑)。秀頼本人が幸村案を気に入っても、有楽斎と大蔵卿はいまだに牢人たちを信用していない。特に出城を守る幸村に対しての嫌悪感はすさまじく「裏切られたら大変だ!」とせっかくの図面をぐしゃぐしゃに丸めてしまう大蔵卿
そんな母の暴挙を見て口あんぐりで驚愕するしかない息子・治長今井さんのあの表情は面白かったw。

で、新しく布陣を上層部だけで作り直したようですが…五人衆の名前がどこにも見当たらない。豊臣譜代の者だけで固められた感じになっていて、幸村肝入りの南側の出城もその図面からは消されていました…。あれじゃあ、勝てる気がしないわ
全く自分たちが信用されていないということに腹を据えかねた勝永たちが城を出て徳川の方に行くと言い出すのも自然な流れ。気持ちすごく分かるし。バテレンさん(全登さんは又兵衛からこう呼ばれるようになってましたw)だけはキリシタンを禁じた徳川に行けない事情があって残らざるを得ない状況。もうみんなバラバラ…。せっかく一つにまとまった五人衆だったのに
それでも幸村は豊臣につく意思は変わらない。そのためには何としても又兵衛たちの力が必要です。彼らを引き留めるために幸村はついに茶々のもとへ直談判に行くことに。頼りになるぜ、源次郎

ところが・・・


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石丸幹二さん主演のミュージカル『スカーレット・ピンパーネル』を観に行ってきました!以前宝塚で上演されていた作品ということですが、宝塚版を見たことある人の話によるとけっこう印象が違うそうです。

私はほぼ予備知識なしで行ったんですけど、一つ不安だったのは「コメディ的要素がある」ってことだったかな。宣材写真の雰囲気だととてもコメディ要素のある演目に見えなくて(笑)、なんかドラマチックなものを見るつもりが変な笑いが入っててストーリーに入り込めなかったらどうしよう…みたいな。でも、いざ蓋を開けてみれば「なるほど」と納得。基本的にはしっかりとしたドラマの芯は通ってて、コメディ的な面白い部分はそのストーリーの中で色分けされた感じに散らばっていたので違和感なく楽しく見ることができましたこういうメリハリがきちんと効いた作品だと見やすいし安心できますね。

物語の舞台はフランス革命でバスティーユ襲撃事件があった後。ロベスピエールが恐怖政治ひいて多くの思想家が捕えられてギロチンにかけられていた時代。こんなシリアスな背景の中にどうやって笑いが入るんだ?と最初はハテナな気持ちで見ていたんですけど(笑)、石丸さん演じるパーシーとその仲間たち(イギリス貴族)がフランスの危機を救うために立ち上がろうと試行錯誤したり起こす行動だったりが実にうまい具合に微笑ましいコメディとして存在してるんですよね。緊張と緩和でいうと、パーシーと仲間たち…ピンパーネル団は「緩和」的でいい感じに物語のアクセントになってました。
それから敵役の石井一孝さん演じるショーヴランと石丸さん演じるパーシーとのやりとりがまた面白く描かれていました。パーシーがショーヴランを手玉に取っちゃうシーンがけっこう多くてw、二人の対比が見ていて思わず笑っちゃうような関係性。最後まで面白かったです。でも個人的には石丸さんと石井さんがガッツリ二人で芝居合戦しているのを見れたことがめちゃめちゃ嬉しかったです


ナンバーはどれもバラエティに富んでてとてもよかったんですが、特に石丸さんが愛を歌い上げるナンバーがグッときましたね非常~~~~にドラマチックに歌い上げてて、もうなんか、見ているだけで胸が熱くなりましたよ
この作品は石丸ファンは特に必見だというのがよく分かりました。あのキラキラ衣装を着ても全く違和感を感じさせない爽やかさ、笑顔の素敵さ、そして胸揺さぶられる熱唱。さらにはちょいちょい挟んでくる絶妙なコメディ。マチネとソワレでじっくり堪能できて本当に幸せでした

ピンパーネル団は若い役者さんたちで構成されていてもうイケメン揃いで眩しくて(笑)。そんななかに癒し系の駒木根くんがいいアクセントになってて。可愛いんだ、彼のオジーがまたw。ジャージーボーイズですごく印象に残った太田くんや、こんなにすごい魅力的な目をしてたんだ!と驚愕した上口くん(衝撃受けて思わず写真買っちゃったww)など・・・もう眼福
あと、安蘭さんは宝塚出身の女優さんの中でも本当に歌えるしお芝居も魅力的だし安心してみていられますよね。男役出身なのでたまにドレス姿がたくましく見えちゃうんだけどww、パーシーを想って歌うクライマックスは感動的でした。

と、簡単な舞台感想はこんな感じです。

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ロビーもお花畑みたいになっててすごかった!


さて、今回なぜマチソワで観たかというと、ロベスピエール役がWキャストになっていて。ちょうどこの日が二人観れるということでチケット確保しました。やっぱりWキャストだと両方気になるものです。二人それぞれ違う色があって違うキャラだったのが面白かったです。
佐藤君のロベスピエールはどっしりとした貫録と威圧感があって迫力だったし、平方君のロベスピエールは冷酷さと冷静さが同居した若き天才的な雰囲気があって見ごたえありました。

ソワレ公演の後、そんな二人のWロベスピエール対談イベントがありました(それ狙いで取ったというのもありw)。ただ、この回はめちゃめちゃ良席だったんでビビってしまってロクにメモも取れず、宿泊先に戻って急いでメモに起こした経緯があって抜けてる部分も多いと思いますが・・・とりあえず覚えているところでレポしてみたいと思います。


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徳川軍として参陣した信之の息子2人ですが、その振る舞い方は対照的。弟の信政は来るべき時に備えて剣術稽古に余念がありませんが、兄の信吉は「まだ戦も始まってないのに」と水を飲んで休憩するばかり。なんか移動しただけで疲れちゃったみたいなお兄ちゃん、家督を継いだものの気が進まない感じですね。お母さんのおこうさんがあんなに泣いて喜んでたんだから少しはその期待に応えてほしい気もするけど…。信政も口には出さないまでもそんな兄が家督を継いだことにやはり不満は持っているような感じでした。今後それが変な火種にならなきゃいいけど…。
それにしても三十郎は凛々しくなりましたね~。信政の稽古をつけている様はデキる武将そのものに見えたぞ。責任感が増していい男になりました。対して茂誠さまも貫禄はあるのですが、やっぱりあの癒し系的なところは変わらずで可愛いです。ただあれではますます信吉はやる気起こさないと思いますけどね(笑)。

その頃、信之は姉の松に息子たちの後を追いかけてほしいと頼み込んでいました。源次郎が豊臣方に参戦したことを知り、なんとしても自分の息子たちと鉢合わせにしたくないという一心…まさに親心。しかし、本当の信之の想いは「源次郎に思い切り戦ってほしい」という兄としての切なる願いでした。息子たちの姿を見たら源次郎の決心が鈍ってしまうかもしれない、だからなるべく前線に出ないようにということを伝えてほしいと…。徳川方についてもう長い年月が経ちましたが、立場は分かれても源三郎にとって源次郎は大切な弟であることには変わりないんだってことが分かって…この場面はちょっと胸が熱くなりましたどこにいても真田は一つ、おとりさんの言葉が生きてるんですね。
それにしても、松さんはちゃんとそれを伝える役目を果たせるんでしょうか?なんか心配だよなぁ…。っていうか、きりと同じく私、あの、松の現代風喋りにも未だに違和感ありまくりなんで全然感情移入できないんですよ(苦笑)。ホント、今回の女性キャラは…はぁぁ…

その頃家康は片桐且元と面会。いやぁ、内野さんの家康、見事な老けっぷりと貫禄ですね!!阿茶さんさえいなければホント、内野家康の迫力は盤石ですよw。体を大きくする役作りは途中で疲れちゃったらしいですが(草刈さん談w)、それでもあの風貌を出せるのはホント凄いと思います。
家康の狙いは且元の調略。調略と言えば信尹叔父上だと思うんですがw…信尹さんは徳川に今居るんですかね?そろそろ戻っていてもいいような気がするんですが…。栗原さんがSNSでいつも顔出してくださってるんで常に存在は感じられてるんですけど(←これもある意味すごいよ 笑)、やっぱり姿をそろそろ見たい。

さも、自分は片桐の味方だからねと親身になって近づく家康。人たらし的なところは秀吉に似てきた?豊臣方の内情を探ろうとさりげなく兵糧のたくわえ事情を聴きだそうとしますが、破門されたような形とはいえ心はまだ豊臣に残している且元はなかなか口を割ろうとしません。家康が巧いのは、そんな且元を予測していたかのようにさも「言いたくない気持ちは痛いほどわかるよ」って感じに「さすが忠義の男!」逆に褒めてしまうところ。言わないと痛い目に遭うぞみたいな押しの一手ではなく、言いたくなかったら言わなくていいしそこが良い…と引くんですよね。
この家康の態度を見た且元はついに大坂城の兵糧事情を話してしまうのです。豊臣にはもう自分の居場所はないし、生き抜くためにはもうここで堕ちるしかないって観念したんだろうね。だけど秀頼への忠義心は消えていないわけでその罪悪感たるや想像以上のものがあったと思います
家康の調略にはまったと、たぶん自覚もあったと思う。それでも話してしまった罪悪感。且元さんの表情見てたらこちらの方が胃が痛くなってきちゃうよこのままだとこの人は胃癌かなにかで倒れちゃうだろうなと思うと切ない…。戦国の世とはいえ、家康も非情なことするよね(ひょっとして阿茶の差し金?

同じころ、茶々は武器庫に幸村を呼び出します。武器庫のシーンと言えば…思い出されるのが「初恋」回ですね。秀吉に黙って二人きりで武器庫に入って茶々は源次郎に自らの本音を話し誘惑していました。その姿に源次郎はドギマギしちゃって、危うく道ならぬ恋に入るとこだったなんていうのがあったなw
あの時と同じように茶々は幸村に寄り添い「自分の愛した人たちはこの世に未練を残して死にました」と誘惑してくる。茶々の幸村に対する想いはあの頃と変わっていない様子。しかし彼女の怖いのは「愛した人たち」の中に秀吉が含まれていないことです。さりげなくそれを幸村に伝えたシーンはゾクっとしました。そうじゃないかとは思ってはいたけどこうもハッキリ意思表示されると恐ろしいものがあります
「自分はどうなってもいいから秀頼を死なせないで」と幸村に懇願する茶々。心がなかなか読めない茶々ですが、「秀頼を死なせたくない」という想いだけは真実だと思います。幸村にだけは本心を明かし甘えてくる茶々。かつてはその行動に危うく呑み込まれそうになった幸村でしたが、今はその感情に流されることはないようでホッとしました。春さん怖いしね(苦笑)。




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