死の帳面事件から2週、感想をお休みしている間に井伊の状況が刻一刻と悪化してしまいました。あ、感想お休みしただけで直虎はしっかり見ておりますw。
今回のサブタイトル「虎松の首」の元ネタは…何だか色々とありそうなタイトルが多いので特定は難しいですね。ストーリーとかなり合致したものだったので、詮索しないで「そのまま」ってことにしておこうかと思います。ちなみに29回の「女たちの挽歌」は「男たちの挽歌」、30回の「潰されざる者」は「許されざる者」でした。これらはかなり分かりやすかったんだけどね

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寿桂尼が遺した『死の帳面』計画は井伊に徳政令を受け入れさせて取り潰したのちに今川の支配下に取り込むというものでした。とりあえず直虎を呼び出して抹殺っていう最悪のシナリオは書いてなかったみたいだからよかったけど、この当時のお家取り潰しはそれに匹敵するくらいの大事件ですよね。
直虎が城主になってからすぐに問題となったのが村人たちの徳政令を受け入れるかということでした。そこから和解するまで色々あって…今ではすっかり厚い信頼関係で結ばれているわけで、いまさら徳政令を直虎に付きつけることなど彼らにはできない。それ故の、関口が宿泊する宿前での「徳政令は望まんに!!」大合唱。井伊を、直虎を守るための彼らの必死の行動は胸を打つものがありました。が、結果的にそれが最悪の方向にいってしまうとは切ないですね。この騒動を最初に嗅ぎ付けた政次は彼らの行動の意味を分かっていながらも、それが直虎にとって良い結果をもたらさないことを知っていた。

「俺を信じろ、おとわ」

たとえ周りからどう思われようとも、直虎を守るためなら鬼になる政次。だけど、その行動の真意だけは分かってほしかった故のあの「おとわ」呼びはグっとくるものがありました。あの瞬間混乱しながらも直虎はそれを感じとって、泣き崩れる村人たちの前で徳政令を受け入れることを承諾したんじゃないかと思います。そんな二人の繋がりが泣けます…。
徳政令に署名がなされたことで関口も気分がいい。そこにすかさず忠誠心を示して懐に入り込もうとグイグイいく政次。その表情には今まで以上の覚悟が感じられました。

徳政令を受け入れて取り潰しが確実になった井伊谷の人々は追い立てられるように屋敷を後にする。その場に踏み込んできたのが、今川への忠誠心を確かなものだと植え付けようとする政次だというのがなんとも…。自分の本心を誰にも悟られないよう手荒に追い立てる姿が痛々しくてねぇ。直虎はあの時の「俺を信じろ」という言葉を信じて政次の言葉に素直に従います。鬼のような行動もきっと何か考えがあってのことだと思っていてくれてるんだろうなと思うとちょっと救われた気持ちになります。
直虎は龍潭寺にいた虎松と直之の弟・直久を連れ出しますが、政次の甥である亥之助は残しました。その行動に政次が関わっていると悟ってしまった亥之助の気持ちを想うとなんとも切ない。信頼している叔父が井伊家を乗っ取ろうとしている姿を目の当たりにしたわけですし…なんか、その光景って、幼い時の政次が見た父のものと被ってしまうんですよね。歴史は繰り返されてしまったのかと・・・。しかし、亥之助の母・なつは政次の真意を正しい形で悟っている様子。井伊を守るための行動だと分かってくれる人が確実にここにもう一人いるわけで…それだけでも政次が本当の孤独ではないという救いになります。

隠し里へ身を寄せた井伊谷の人々を前に、直虎は今後について打ち明けます。戦が始まり徳川が攻め込んできた時に関口の首を差し出して今川の支配下から徳川へ寝返る計画を話す直虎。寿桂尼が危惧した通り徳川と密かに通じる道を選んでいますから(そのためにしのさんを嫁に出しましたからね)、それをきっかけに井伊を立て直そうと考えているわけです。そして、この計画は政次も承知していて…その成功のために彼は今川に入り込んでいるのだということも明かします。これまで今川の目付として井伊に不利な条件をふっかけてきてばかりだった政次の誤解をこの場で説いてくれようとした直虎が何だか嬉しかった。

「そうだと思った」と大半の人は納得してくれてホッとしたのですが、一人だけ懸念を示した人がいました。猪突猛進なところもありながらも実は慎重派だったりする直之です。彼の直虎への忠誠心は政次にも劣らないですからね。曖昧ながらも政次を信用すると語る直虎を心配するのも分かる気がします「これまでのこと全てひっくるめて騙されているのではないか?」と何度も確認する彼の言葉が、この後直虎に影を落とすことになりますが…直之も直虎の為を想っての言葉だからねぇ…。こういう人も必要だよなって思ってしまう。

直之の一言で場が複雑な空気になったものの、最終的には井伊を立て直すために進んでいくしかないという結論に達した一同。すると六左が突然立ち上がって陽気に手を打ちますw。
ところが、誰もそれに続く者はなく…シーーン直虎は一度しか言わないし聞いたら忘れてくれと最初に言っていたので、この手打ち式で「皆忘れましょう!」って雰囲気にしたかったようですが唐突すぎて伝わらなかった模様w。「何とも間が悪い」と苦笑いされて冷や汗ものになってしまう六左が可愛い
でも、こういう人がいると気持ち的に救われるのも事実。六左もやはりいなくてはいけない人なんだって改めてこのシーン見て思いました。

その日の夕刻、直虎は虎松に隠し里の話を聞かせます。この場所は虎松の父である直親と幼馴染だった政次が守ってくれた土地であると…。虎松は自らも父たちと同じように井伊の里を守らなければと気持ちを新たにします。
このようにそれぞれが取り潰しが決まっても再興への希望を抱きつつ前に進もうとしていましたが…駿府ではさらに恐ろしい思惑が進もうとしていました

「断絶せよ!!!」

関口はすっかり政次を信用しているようで、「徳政令も受け入れてくれたし特に今川に逆らう様子もない」と暢気に氏真に報告していたのですが…彼は鬼の形相でさらに井伊家を断絶へと追い込む計画をたてていました。自分の邪魔をする要素が少しでもあるものは徹底的に排除するという、氏真の確固たる決意が恐ろしい…!
まさかそんな反応が返ってくるとは思わなかった関口もビビってしまって、でも今逆らったら自分の首も危ないと悟ったのか従うしかありませんでした。関口様…あなた、直虎たちに首を取られる計画建てられてるんですよ最初庇ってくれてただけに、なんとも複雑な心境になってしまったよ(苦笑)。

そんなことになっているとは知らない直虎は万一に備えて虎松を人目に付かない場所へ匿うために逃がすことを打ち明けます。共に井伊のために戦おうと直虎と語り合ったばかりの幼い虎松には理解できず、自分だけ安全な場所へ行かなければいけないことに強く反発。そんな虎松を諌めたのが傑山さんでした。

「虎松様、戦場とは…こういうものです」

言葉で言うよりも実際に「戦う」ことの意味を行動で示した傑山さん、さすが幼い虎松は戦の本当の恐ろしさを知る由もありませんから、こうして弓を引いて突きつけることで知らしめるのは非常に効果的だなと思いました。現に虎松は恐ろしさのあまり失禁してしまいましたからね
自分の未熟さを嫌というほど実感させられた虎松は避難することに同意します。父と同じ道を辿るのだね…。

その様子を見て「顔から失禁してる」と言われるほどwぐしょぐしょに泣いちゃったのが優しい六左。直虎はそんな彼に虎松の守役を命じます。うん、こういう優しくておおらかな人が傍にいれば幼い虎松も少しは心が晴れると思うよ。突然の大役に躊躇する六左でしたが、

「いざとなれば、そのデカい図体で盾となればよいのじゃ」

と笑いながら励ます之の字に背中を押され引き受けることにしました。この場面での直之と六左の温かいやり取りがとてもよかった。ちなみにこの二人、公式HPで募集したところ「ユキロック」というコンビ名になることが決定したようです。最高の凸凹コンビだからね!今後の活躍にも大いに期待したいところです

気合の扮装で虎松の守役としてともに旅立って行った六左。武蔵坊弁慶のようだと呟く直虎に、六左にはちょっと荷が重いと感じた之の字は「弁慶を愚弄されておりますのか」と笑います。でもこれ、之の字の六左に対する愛情の表れでもあるよね。

一方、政次は関口からとんでもない提案をされていました…!井伊谷の城代になる代わりに虎松の首を差し出せという条件を付きつけられてしまった。しかし、その動揺は絶対に悟られてはいけない。

「お安い御用にございます」

顔色一つ変えず、不敵な笑みをたたえて関口に返した政次…すごい奴だよ、本当にあの表情だったら疑われないよ…。それをやってのけた政次の心中を想うとねぇ…ほんと苦しい。

そして翌日から政次を先頭に虎松狩りが始まります。今から思うとその寸前に虎松を逃がしていたのは正解だったよな。たぶん政次も承知していたと思う。それを分かったうえであくまで今川方の人間として虎松を差し出すように迫るわけで…。

そして尼姿となって龍潭寺を訪れていた直虎の元にもついに政次の手が入る。虎松が見つからない時は直虎の首を差し出して満足してもらうと冷たく言い放つ政次の様子に、直虎の彼を信じていた心が揺らいでしまいます。ここで直之が何度も懸念していた「騙されているのではないか」という言葉が重くのしかかってきてしまうんですよね。直虎にだけは、政次のことを信じつづけていてほしいよ…!しかし、囚われの身とされてしまった彼女の心は落ち着かず混乱したまま…。

その夜、政次はさらに「鬼」と化していました…。雨が降り続く中、そばに転がっていたのは幼い子供の屍…。その手には血の付いた小刀が握られている…「これで関口殿も居なくなり井伊が名実ともに小野のものになるのだぞ。これは小野の悲願じゃ」と野心を口にして粛々と事を成し遂げようとする政次。子供を犠牲にしたことに動揺が広がる家臣たちに対し、

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「案ずるな。地獄へは俺が行く」

あぁ~~~、政次・・・・全ての「負」の部分を背負い込んでしまうんだねおそらく、父がたどってきた道と同じように…。どんなに非道だと言われても、政次はまっしぐらに突き進む。すべては井伊のため…そして、直虎を守るために

そんな政次の壮絶な覚悟を知る由もない直虎は、翌朝「虎松の首を検めるように」と庭先に呼び出される。確かに安全な場所に逃がしたはずの虎松でしたが、よもや本当に見つかって殺されてしまったのではないかという不安が直虎を襲う。
そして、皆が息を詰めて見つめるなか恐る恐る首を検める直虎の目に飛び込んできたのは…虎松と同じ年頃の知らない少年のものでした・・・。それを知るのは、南渓、㚖天、そして政次だけ…。この瞬間、直虎は政次が井伊を守るために鬼となって同じ年頃の少年を犠牲にしたのだと悟ったはずです。さらに彼は万一に備えてその首に厚化粧を施し容易には分からないよう細工をしていた。いぶかしがる今川に「疱瘡を患っていたので化粧を施したけど拭き取った方がいいか?」と言い放ち、彼らをわざとその首から遠ざける。この後の直虎の行動に政次は賭けたんだと思いました。今川を信用させるためにはここまでしなければならないのだと、見えない表情の奥で直虎に訴えてる気がして心が痛みました

虎松の身代わりとなって命を奪われた少年の首を、直虎は涙ながらに抱きしめ経を唱えます。疱瘡といえば当時は疫病と知られていましたから、抱きしめ涙する彼女の姿にその首が虎松のものであることを関口をはじめとする今川方も確信・・・。おそらく、政次はこうなることを予測していたのだと思います・・・。

その日の夕刻、直虎は名もなき犠牲となった少年の首を弔うために懸命に土を掘る。その姿を見つけた龍雲丸が遠くからある推測を語ります。
犠牲になった子供は疱瘡で先がないことを悟っていた。そして親は少年を金と引き換えに政次に引き渡す。少年は自分が役に立ったことを喜んだ。そして命を差し出したのだ・・・と・・・。おそらく龍雲丸のこの推測はほぼ正しいものではないかと思います。とても残酷な出来事だけれど、それだけのことをしないと井伊家の将来はないと彼は必死だった。たとえそれが地獄に落ちるようなことであっても、政次はそれをすべて請け負う覚悟で成し遂げたのではないでしょうか。

「あの人はその子を斬ったこと、おそらくこれっぽちも悔いちゃいませんよ!あの人は、守りたいから守ったんだ…!」

この龍雲丸の言葉に思わず涙あぁ、ここにも政次のことを分かってくれる人がいたんだって…。彼は徳政令のことで政次と方久を問い詰めたときに悟ったんだろうね、政次が井伊のため…直虎のためにどれだけ身を犠牲にしようとしているのかを。
龍雲丸のその言葉を聞き、泣きながら土を掘り進める直虎。彼女は名もなき少年を犠牲にしてしまったことへの悔恨と同時に、政次に大きな犠牲を払わせてしまったことへの悔恨とやるせなさを痛感していたのではないだろうか。あの涙は、そんな悲しい想いからだったと…信じたい。

たくさんの犠牲の上に、政次は井伊谷の城代となります。これからどのように直虎たちと連携していくのでしょうか…。でも、政次の進む道はさらに茨が続くんだと思うと…ホント今月は辛い展開が多くなりそう



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