今回のサブタイトルの元ネタはズバリ・・・

「デスノート(日本語にすると”死の帳面”ってことですね)

B001O6W9UIDEATH NOTE デスノート [Blu-ray]
VAP,INC(VAP)(D) 2009-02-25

by G-Tools

前回のサブタイトルに比べると非常にわかりやすいw。
私は原作も映画もドラマも舞台も見ていないので内容は「死の帳面に書かれた人が死んでしまう」といったおおまかなことしか知らないのですが、タイトルだけはよく目にします。そのくらいの有名作品。
果たしてこの作品が今回の直虎にどうかかわってくるのか…前回までの明るい展開を考えるとちょっと結びつかなかったのでちょっとドキドキしながら見てました。

最初に「おっ」と思ったのが、これまでの直虎のドラマの流れとは趣向を変えてスピンオフのような形で話が進んでいったことです。タイトルの性格上どうしても井伊家に強く焦点が当てられてきたわけですが、今回はがっつり今川家のストーリー。しかも、起点が前回氏真が義信自害の知らせを聞いて烈火のごとく怒ったところからというのがすごく面白いなと思いました。「あの時今川の家では何が起こったのか!?」というのを深く掘り下げたのが今回のテーマ。森下脚本、侮れない!
今回のタイトルばかりは「おんな大名 寿桂尼」でしたね。

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「余を馬鹿にしおってぇ!!!」と掛け軸を切り落とし怒りが収まらない様子の氏真を落ち着かせたのはその声に驚いて駆けつけていた寿桂尼でした。怒り狂うよりも先に手を打つように的確な指示を送る姿はさすがとしか言いようがありません。まずは義信の妻で氏真の妹・鈴を一刻も早く今川へ戻すことが肝要です。武田に人質の駒として使われかねませんからね。その指示を受けてアタフタとその場を飛び出した関口。この時に方久たちは「何があったのか」と事情を尋ねたわけですね。

そして、ついにここで大物が初登場します。
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松平健さんが演じる武田信玄!!

いやぁ~、これ、よく見る肖像絵と一番似てる外見じゃないですか(笑)。貫録もハンパないですw。この男が相手になったらすごく厄介だぞっていうのが画面から伝わりましたナイスキャスティング!
しかしそんな信玄もビビるのが寿桂尼の存在です。鈴を返すようにと遣いとしてやってきたのが寿桂尼本人だと聞き、もう弱っているという話を聞いていただけに「化け物か、あの婆は!」と思わず漏らしてしまうほど。いや、まぢで、そう言いたくなる気持ちわかるよ

堂々と敵陣に1人で乗りこんできた寿桂尼はまず信玄を「晴信」と物おじせずに若き日の名前で呼ぶ。私から見たら信玄などまだまだひよっこだと言いたいかのようで、先制攻撃をかけてくるところがすごすぎる
カチンときた信玄ではありましたが、鈴を返してほしいと言う寿桂尼の言葉には「償いとして武田に尽くしたいと彼女は言っている」とのらりくらりとかわしてくる。ところが、これに対し猛然と「何という思い上がり!!私が今から会いに行って説き伏せてくる!」と言い放たれさすがの信玄もビビッて大慌て。たまらず「私が説き伏せて必ず駿府へ返しますゆえ」と言ってしまいます。この言葉を引き出しただけでも寿桂尼の凄さが十分伝わってきますよ。しかし、信玄の言葉は容易には信用できない。そこで彼女は突然思い出したように「御父上とは連絡を取ってますか?」と切り出す。信玄にとって父・信虎はタブー的存在(武田の家を乗っ取る形で父を駿府へ追い出した過去がありますからね)ですが、あえてそこを突いてくるあたりが怖い。そしてさらに「どうやら織田とけっこう宜しくやってるようだから気をつけてね」と追い打ち
この勝負、完全に寿桂尼に軍配が上がったように見えましたですよ。いやぁ、おそるべし、尼御勅使様

とはいえ、本当に武田が鈴を駿府へ戻してくれるかは信用できないので更なる手を繰り出す寿桂尼。氏真の妻・春の実家である北条にそのための仲立ちを頼むべく自ら出向こうとします。見るからに体調が悪そうだったので「自分が行ってくる」と氏真が申し出るのですが…

「吾が行くからよいのじゃ。婆のこのありさまは哀れを誘いましょう」

と、拒絶。いやぁ~、このセリフすごいなって思いました。自らの弱った姿をも利用しようとするとは…ここまで言い切る凄味に圧倒されっぱなしですよ、本当に。そりゃ氏真もそれ以上言えませんって。
で、本当にその姿が哀れを誘ったらしく・・・北条の仲介で鈴は駿府へ帰れることになりました。しかしそれには「武田に忠誠を誓う」といった誓詞を書かなければいけないという条件があり愕然とする氏真。こういったところは抜け目ないよなぁ、信玄。仲介人の玄庵(早雲の息子)から「今戦をしても今川は武田に勝てる見込みがない」と言われると、自分を侮辱されたと感じた氏真はまた烈火のごとく怒り狂う。桶狭間で敗戦して以降、今川には戦をするだけの力がすっかりなくなってしまった。その痛いところを見透かされたようで、自分に力がないからだと言われたようで…そのことが氏真には耐えられなかったんですよね。彼が怒り狂う気持ちは何だかよく分かるから胸が痛い
しかし、自分の感情をぶつけやり場のない怒りを玄庵にぶつけるしかない氏真を見た寿桂尼はすかさずそれをピシャリと戒めます。

「泣きごとを言うた者から負けるのです」

うわ~~・・・これ、すごい格言ですわ・・・。なんか聞いててグサっときました。重いわ~
そして冷静さを欠いた氏真に代わって誓詞を自らが書き、花押のみを氏真に任せる寿桂尼。これもすべては今川を守るため…武田との戦を何としても避けようとするための行動なのですが…氏真からすればなんでも中心になって今川を動かす存在に見える寿桂尼の姿は疎ましく見えてしまう。これは人間の心理から言えば当然の流れでもあるんですよねぇ…。すごく人間的な人物だなって思います。

このことをきっかけに、氏真は寿桂尼から距離を置くようになり・・・政治にも興味を示さなくなってしまいました。前回の流れはここに繋がるのか!!

その頃、ここまで出番がなかった直虎はというと…

気賀に完成したばかりの堀川城で祝宴を開いていました。この場で直虎はある驚きの提案をします。
それは、堀川城の城代に瀬戸方久を据えるということでした。

あまりにも驚きの提案に「カーン」という鳴き声も忘れて固まる方久さんwwww。そりゃそうだよな。いきなり城の主にと言われたんだから。だけど、この気賀の城を建てて井伊に入ってもらえるようにと一番奔走していたのは方久。当然の提案かもしれません。銭の才覚がピカイチの井伊の家臣である方久が仕切れば気賀の町も活気が付くのではということで商人たちも大賛成の様子
ということで、あの方久がついに城代まで出世してしまいました。龍雲丸も「ここから世の中を変える」と協力的だし、直虎の前途はとても明るく思える。こんな平和な描写があると逆にそのあとが怖いような気がしてならないんですけどね…。

一方、今川では井伊とは打って変わって暗い空気が漂っている。寿桂尼はあれからさらに上杉輝虎(謙信)との盟約もとりつけ、そのための文を氏真に書いてほしいと頼み込みます。なんか「上杉」の名前を聞くとちょっと心が上がるのは…去年の大河の影響だな、きっとww。しかしすっかり政治から逃げてしまっている氏真は自分は花押だけやってればいいんだろとすっかりイジケモード。まぁ、あれだけ仕切られてしまったら…そういう風な心境にはなるよね
しかし、今後を考えると氏真にはしっかりしてもらわなければいけない。あまりにも無気力な氏真に思わず「龍王!!」と幼名で呼んで諌めようとするものの、その名前で呼ばれることに嫌悪感を持つ氏真は聴く耳を持とうとしない。そんな堂々巡りが続く中、ついに寿桂尼は倒れてしまいます。今度こそかなり深刻な病状の様子に氏真もさすがに動揺を隠せません

寿桂尼が倒れたのは自分が無能だからだと相変わらずウジウジとするばかりの氏真でしたが、そんな夫を妻の春は「うつけ者!」とぴしゃりと戒めます。自分た嫁いできたばかりの頃の華やかな今川の話をして氏真を奮い立たせるとは、出来た奥さんじゃないですか。
すぐに楽隊を集め、寿桂尼のために演奏させる氏真。その調べを聞いて戻ってきてくれるかもしれないし、もしダメでも華やかな気持ちであの世へ旅立つことができるかもしれない。
自らも笙を奏で必死に寿桂尼に訴えようとする氏政の姿にちょっとウルっときました。松也くんはこういう姿がとても美しく様になりますよね。

氏真たちが奏でる音楽を聴いた寿桂尼は夢の中である光景を目にします。それは一番権勢を誇っていて華やかだったころの今川家…。寿桂尼が必死に取り戻そうとしている光景がそこにはあった。
楽しそうに華やぐ人々の中には、桶狭間で命を落とした息子の義元と龍王(氏真)の仲睦まじい姿もありました。龍王が父親に蹴鞠を習う微笑ましい光景に目を細め思いを馳せる寿桂尼の姿がなんとも美しくて切なくて…泣けました

そのまま天へ戻るのかと思われたのですが…なんと、寿桂尼は逆に華やかな今川家を取り戻すべく死の淵から戻ってきたのです。あのシーンを見たら、だいたいの人が「さようなら、寿桂尼」と思ったのでは!?かくいう私もその一人でしたからビックリしましたよ。そんな寿桂尼の姿を見て、私の脳裏にある不死身の女性が蘇ってきました…w。その人とは・・・

「ガラスの仮面」日めくり まいにち、月影先生! ([実用品])
「ガラスの仮面」日めくり まいにち、月影先生! ([実用品])
月影千草!!!!

そう、あの、『ガラスの仮面』に出てくる月影先生です。何度心臓を抑えて倒れたか分からないんですけど、そのたびに不屈の精神力で死の淵から蘇って存在感を増してきているあの月影先生今回描かれている寿桂尼はまさに戦国の月影千草といったところではないでしょうか(笑)。

井伊では寿桂尼が奇跡の復活を遂げていることをまだ知らない直虎と政次が今後について相談しています。おそらくもうすぐこの世を去るであろう寿桂尼のことを考えると、今川から離反する者が増えることは想像がつく。そうなれば戦にもつれ込むことは明らかということで、政次は今後今川と手を切ることも視野に入れるべきではないかとそれとなく直虎に進言する。力を失った今川につけば井伊が潰されてしまう危険が非常に高いですからね。
その言葉に直虎は複雑な想いを抱いたようです。彼女は今川…というよりかは寿桂尼に恩がありますからなかなか簡単に離反の道に賛同することはできない。かといって寿桂尼は実際のところ直虎をどう見ていたのかもわからない。そんな時、寿桂尼のほうから会いたいという文が届く。きっと最後に会いたい人に会っているのだろうという南渓の言葉もあり、直虎は駿府へ向かうことにします。

寿桂尼の前に井伊で取れた綿花で作った美しい綿布を進呈する直虎。
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後見を許されたからこそこうして綿花の産業を発展させることができたと素直に感謝する彼女に、寿桂には目を細めて嬉しそうにそれを手にします。この時点までは非常に平和なやり取りが続いていたわけですが…ふと寿桂尼のギアが切り替わる。

「そなた、あれ(直親事件)をどう思うておる?今でも恨んでおろう」

あの事件を先導したのは…そうだ…寿桂尼だったわ。突然この話を切り出されて背筋寒くなりましたよ。直虎も一瞬驚いたようでしたが、

「家を守るということは、綺麗ごとでは達せられませぬ。狂うてでもおらねば己の手を汚すことが愉快だと思うものなどおりますまい。汚さざるを得なかった者の闇はどれほどのものか・・・そう思います

と、その心情を素直に語ります。その言葉を涙を流して聴き入る寿桂尼…。その時の心情を言い当てられたようで感情が高ぶったのでしょうね。初めて出会った少女のころから、寿桂尼は直虎に特別な感情を抱いていたことは確かだと思います。自分の娘だったらと思ったこともあると涙を流す姿に思わずウルっと来てしまいました…ここまでは、ね・・・。
しかし、そのあと寿桂尼は直虎に「自分が居なくなった後も今川のことを頼む」と涙ながらに懇願。政次と今川から離れるべきか否かの話をしていた直後だけに、直虎は心が痛い。でも、泣き崩れながらも懇願する寿桂尼の姿に「ご安心くださいませ」と言うしかありません。これはかなり直虎にとっては重い言葉だったよなぁと思ってしまいました、が、事はそんな単純ではなかった

直虎は寿桂尼の元から帰る際、水野という男とすれ違います。この男も寿桂尼の会いたい人だったようで、その場では笑顔で対峙していました。しかし、その数日後…冷徹な目をした氏真に呼び出され、そのまま斬り殺されてしまいました。直親の父親が殺害されたときと同じような状況にゾクっとしましたよ…!なぜこのようなことになったのか!?すべての原因は、寿桂尼が会う人ごとにつけていた…

”デスノート=死の帳面”


そう、彼女は最後に会いたい人ということで今川から離反しそうな人をピックアップして呼び出してその真意を測っていたのです。穏やかに会話する中で「こいつは今川裏切りそうだ」と判断したらその名前の上にバツ印をつけて氏真に粛清させていたとは…恐るべし!!!
いやぁ~、ここにきて「死の帳面」のサブタイトルの意味が浮き上がってくるとは思いませんでしたよ。森下脚本も恐るべしです、ほんとに

そして、その『死の帳面』には…
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まさかの【直虎】の文字とバツ印が記されているではありませんかっこれには氏真も驚いたようで「てっきり直虎はお気に入りだと思ったのに」と誰もが思う疑問をぶつけます。それに対する寿桂尼の答えは…「自分と同じ匂いがしたから」というものでした。
直虎は直親事件のことを切り出した時に「綺麗ごとでは家を守れない」と寿桂尼の心情を言い当てました。その気持ちが分かるということは、直虎も同じ考えを持って井伊を守っているということだと。つまり、家を守るためには非情になれる存在として直虎を捉えたわけですね…。そんな自分と同じ匂いを持つ者は、今川にとっては危険人物以外のなにものでもない。あの時、直虎を見ながら涙を流していたその心情は…「あなたのこと大好きだけど、今川のために消えてもらうしかないのよ」っていう意味のものだったんじゃないだろうか。そう思いながらあの場面を改めて見てみるとゾクッとします。
綺麗ごとのようなシーンで終わらせない森下さんの脚本、すごいなと思いました。

「では、井伊については筋書き通りに…」

そんな恐ろしいやり取りが行われているとは露思わない直虎たち。寿桂尼のデスノートがどのような悲劇を井伊にもたらすのかと思うと、今後の対策について話し合うシーンが頭に入ってこなかったよ。おそらく、あの悲劇につながる展開になるのでは…。
まぁ、何度も「上杉」が出てきたのは注目しましたけどねw。つまり、武田との戦を避けるために徳川には武田の天敵である上杉と手を組んでもらおうっていう相談でしたが、うまくいくのでしょうか。家康の元にその旨の書状が井伊から届いたようですし、今後をハラハラしながら見守りたいと思います。



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